私たちの身体を日々支える足は、日常生活において非常に重要な一部です。
そんな足を癒やしトラブルを解決するフットケアに興味があり、「自分のお店を開きたい!」と考える人も多いのではないでしょうか。
この記事ではフットケアの開業を目指す方のために、必要な資金や開業までの流れをご紹介します。フットケアサロン開業の基礎知識を習得し、お店の開業の際に良いスタートを切りたい方は必見です。
株式会社CIN GROUPでは、これまで2,000店舗以上の美容サロン経営や集客のサポートを行ってきた実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
フットケアサロンとは、魚の目や巻き爪、むくみなど足のトラブルを解消し、足を美しく健康に保つためのケアを行う専門店です。
フットケアにも美容や病気の予防、さらには医療目的があります。
下記の図は、美容サロンと医療施設の違いです。
機材 | 費用 | 特徴 | |
---|---|---|---|
美容サロン | 低出力の機器を使用 | リーズナブル | 基本的に免許や資格は必要ない |
医療施設 | 高出力の機器の使用が可能 | 高額になる可能性がある | 医療行為に当たる治療と施術が行える |
注意点として、リラクゼーションサロンを含む美容サロンでは、医療行為は禁止されています。
美容サロンと医療施設の大きな違いは、医療行為にあたる治療や施術が行えるかどうかです。
美容クリニックなどの医療施設は、高出力の医療機器や医薬品を使用することが出来ます。そのため、医師免許や看護師免許が必要なので注意しましょう。
開業したいお店のコンセプトにより施術内容も異なるため、どのような種類のフットケアサロンがあるのかご紹介しましょう。
マッサージ/足ツボ系サロン
足ツボサロンは、身体の不調の改善やリラクゼーション効果を目的とした専門店です。
足裏にある反射区と呼ばれるツボを刺激することで、臓器や器官の回復やバランスの調整、また血行を促進することで、むくみの解消にも効果があり身体の改善を行います。
その効果は身体面だけに留まらず、刺激を受けることにより自律神経が整うためリラックスやストレス解消の効果が期待できるでしょう。
他にも、リフレクソロジーと呼ばれる種類もあり、足裏への刺激を与えるという点では同じですが、足ツボとは効果が異なります。
足ツボとの違いは、リフレクソロジーの方がリラクゼーションの要素が強く、体調の改善とリラックス効果が期待できるでしょう。
フスフレーゲ
フスフレーゲとはドイツ語でフットケア、つまりドイツ式のフットケアを指します。
フスフレーゲは予防ケアとして周知されており、足爪や角質などのトラブルをドイツ製の専用マシン等を使用し、痛みや負担がかからない専門的なケアです。
この施術を行う人をフスフレーガーと言い、日本で活躍している人は1,000人にも満たないのが現状です。
フスフレーゲのサービスを提供できるサロンは限られています。
高齢化社会が進み、足の健康への関心が高まるにつれ、この分野の専門家の重要性や需要は、今後ますます増加していくことが期待できるでしょう。
ネイル系サロン
ネイル系サロンには、デザインやケア重視など様々なサービスや専門分野があり、数は多くありませんが、巻き爪などの爪のトラブルに対応する専門的なサロンもあります。
病院のように完治させることは難しいですが、正常な爪へと戻るよう誘導し爪のカット、ケアを行うことで、痛みから開放することを専門に行っています。
フットケアサロンの開業には資格は必要?
上の項目で紹介した業種では、開業や施術するために資格は必要ありません。
お店の魅力を増加させるために、おすすめのフットケアの民間資格をご紹介します。
資格名 | 特徴 | 費用 |
---|---|---|
フットケアマスター | 角質、ネイル、巻き爪ケアの技術の習得 | 585,200円 |
トータルフットケアマスター | 癒し、健康、美容と全ての面からアプローチできる | 775,940円 |
医療フットケアスペシャリスト | フットケアサロンのオーナーやスポーツ医学博士が講義を行う | 474,650円 |
【一般社団法人 東京フットケア協会/資格認定制度】
資格認定制度の資格を取得することで、プロとしての知識や技術の証明になります。
【一般社団法人 東京トータルフットマネジメント協会/医療フットケアスペシャリスト】
医療フットケアスペシャリストは、日本フットケア学会の元副理事長やスポーツ医学博士が講義を担当してくれるので、知識だけでなく実践的なところまで身につくでしょう。
これらは認定書を発行してもらえます。認定書を掲示することで、お客様からの信頼の獲得や集客にもつながるので、民間資格を取得しておきましょう。
フットケアサロンの開業資金はいくら?
フットケアサロンの開業には特別な資格が必要ないため、開業方法も様々です。主な開業方法は下記のように3つあります。
- 自宅サロン
- 賃貸マンション
- 店舗型
開業資金は、お店をオープンしてからすぐにたくさんのお客様が来てくれるとは限らないため、経営が安定するまでの半年間分程度のランニングコストを準備しておきましょう。
毎月の支出が売上を上回ると赤字経営となり、お店の存続にも関わります。
必要な開業資金は下記の項目でそれぞれ解説します。
自宅サロンの場合
【自宅型の開業初期費用】
項目 | 金額(万円) |
---|---|
賃料 | 0 |
内装工事 | 0~50 |
家具 備品 商材 | 5~10 |
自宅サロンは賃料がかからず、内装工事も床や壁などの必要最低限の工事で済むため、開業費は5~30万円程度で済むことが多いです。
内装を大きく変更する際は、50万円程度の費用は見込んだ方が良いでしょう。他にも、フットケアマシンやフットバスなどの必要な機材の準備も必要です。
賃貸マンションの場合
【賃貸マンション型の開業初期費用】
項目 | 金額(万円) |
---|---|
賃料 | 20~ |
内装工事 | 0 |
家具 備品 商材 | 10~ |
賃貸マンションは、管理規約や構造的に大規模な内装工事をする必要がないため、初期工事費を抑えることが出来ます。
賃貸マンションの場合は、下記のような注意点があります。
・営業が出来る賃貸物件かどうか
・近隣住民とのトラブルの可能性
基本的に住宅用の物件では、サロンの営業が出来ません。オーナーの許可を取らずに営業を行うと、契約違反となり退去や営業停止命令の対象になる可能性があります。
契約時にしっかりとオーナーとの相談や契約内容の確認を行いましょう。
また、住人以外の人の出入りが多くなるため、セキュリティ面や騒音などのトラブルに発展する可能性もあるため注意が必要です。
店舗型の場合
【店舗型の開業初期費用】
項目 | 金額(万円) |
---|---|
賃料 | 20~ |
内装工事 | 0 |
家具 備品 商材 | 5~10 |
店舗を借りて開業する場合、賃料のほかに礼金や保証金、仲介手数料がそれぞれ約1カ月から10カ月程度必要となります。
内装工事費はこだわるほど高額になりますが、天井や壁、水回りなどの設備がそのままの状態で残っている居抜き物件を活用することで、抑えることが出来るでしょう。
目安として賃料の4〜12カ月分程度の資金を準備しておく必要があります。
フットケアサロンは儲かるのか?
マイボイスコム株式会社のインターネット調査によると、約7割近くの人が爪のトラブルや足のむくみなど、足に関する悩みやトラブルを抱えているようです。
特に最近では、高齢者向けのフットケアが注目されています。
なぜなら、年齢を重ねると足のトラブルに気が付きにくくなり、歩行困難や転倒につながるため、フットケアを行うことは介護予防になるからです。
高齢化が進む現在、サロンへ通うことが困難な方向けに訪問看護を目的としたフットケアなど、看護師の方のセカンドキャリアとしても活躍が期待できるでしょう。
看護師などの医療従事者は、医療の知識や経験より、下肢の傷の処置の報酬に加え、新たにフットケアの専門知識を活かすことで仕事の機会も多くなり給与アップも見込めます。
高齢者向けのフットケアは競合サロンが少なく、顧客平均単価も6,000~7,000円と高単価のため儲かる可能性が高いと言えるでしょう。
フットケア業界の市場規模は、まだそれほど大きくないため、利益を出すには広告宣伝が重要です。チラシやホームページの作成、ホットペッパービューティーを活用して集客を行いましょう。
ホットペッパービューティーは、利用者数が多く24時間予約が可能なため、大きな集客効果が期待できます。無料で相談が出来るので、まずは一度問い合わせてみましょう。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001447.000007815.html
フットケア特化の代表的な資格
①一般社団法人 日本フットケア 足病医学会/フットケア指導士
【フットケア指導士】
項目 | 費用 | 特徴 |
---|---|---|
フットケア指導士 | 10,000円 | フットケアの知識と技術を活用し、患者とケア提供者の能力向上と指導的役割 |
フットケア指導士の資格を取得するには、医師や看護師、作業療法士などの国家資格を持ち、さらに3年以上の実務経験やフットケア実務経験を有してなくてはなりません。
また、資格の認定期間は5年間となっており、その間に更新が必要です。
② 一般社団法人 インターナショナルフットマイスター協会/フットケアサポーター
【フットケアサポーター】
項目 | 費用 | 特徴 |
---|---|---|
フットケアサポーター | 33,000円 | 足の基礎知識、トラブルの予防と改善に関する知識と技術の習得 |
フットケアサポーターのセミナーは、誰でも受講することが可能です。介護施設や医療現場で活用できる、基礎的フットケアの専門的な技術と知識を習得出来ます。
フットケアサポーターの資格を習得することで、フットケアリーダーやフットマイスターといった、巻き爪や魚の目など足のトラブル改善を行う、より専門的な分野の資格習得も可能です。
③一般社団法人 トータルフットマネジメント協会/高齢者フットケアスペシャリスト
【高齢者フットケアスペシャリスト】
項目 | 費用 | 特徴 |
---|---|---|
高齢者フットケアスペシャリスト | 33,000円 | 足の基礎知識、トラブルの予防と改善に関する知識と技術の習得 |
高齢者フットケアスペシャリストのカリキュラムは、誰でも受講することが可能です。
高齢者特有の足の問題に対する知識と適切なケア技術を習得し、信頼性やサービスの質の向上につながるでしょう。
自分の店だけではなく、日本訪問フットケアサービスを活用することで、活躍の場を広げることも可能です。
開業するまでの流れ
開業スタイルを決める
開業する業態や開業スタイルによるメリットとデメリットは以下の通りです。
【開業スタイル】
メリット | デメリット | |
---|---|---|
自宅型 | 初期費用が低コスト 時間の縛りがない |
住所の公開などセキュリティー面で心配がある 住宅街での集客が難しい |
マンション型 | 店舗型と比べると初期費用が低コスト プライベート空間での営業が可能 |
店舗利用できる物件が少ない 近隣住民とのトラブルの可能性 |
店舗型 | 内装をこだわることが出来る 商業施設などの立地が良い場所を選ぶことが出来る |
初期費用が高額になる |
【自分や家族との時間の確保、働きやすさを重視する方】
自宅型サロンの開業がおすすめです。
通勤時間がない事や予約のない隙間の時間を有効に活用し、家事を済ませることも出来るでしょう。
【はじめは事業を小さくスタートして、将来、大きくしていきたい方】
自宅型やマンション型をおすすめします。
店舗型と比べ初期費用が少額で済み、小規模サロンでの経営の経験やノウハウも蓄積されるので、優良顧客や開業資金がある程度確保出来たら、店舗型への移行も検討してみましょう。
【収益や事業規模を拡大したい方】
店舗型がおすすめです。
人の流れの多い商店街や商業施設で開業することで、サロンの存在を認知してもらいやすい事や飛び込み客が期待できるでしょう。
開業資金を貯める
開業を検討している方が最も気になる事は、開業資金ではないでしょうか。
開業資金の調達方法は以下の方法があります。
- 助成金
- 補助金
- 融資
例えば店舗型の場合、賃料や保証料、内装工事やランニングコストを含め、目安として300万円から600万円程度必要になるでしょう。
この金額を準備するために、政府や自治体が行う助成金や補助金が利用できます。それぞれ返済の必要がない支援金であるうえに、条件を満たしていれば両方申請することも可能です。
しかし、課税対象になる助成金や補助金もあるので、利用する際はしっかり確認をしましょう。
他にも、創業融資を活用し資金を集めることもできます。
政府が100%出資する政策金融機関からの融資を受けることが出来るため、最も信頼度の高い資金調達先です。
融資を受けるには審査が行われ、創業資金総額の3割程度の自己資金を確保しておく必要があります。
参考:人気の補助金 | 人気の補助金
参考:事業主の方のための雇用関係助成金 | 厚生労働省
参考:日本政策金融公庫
物件の決定/内装工事
資金の目処がついたら、物件の契約と内装工事を行いましょう。
内装工事を行う際は、コンセプトにあった内装にする事が重要です。コンセプトがしっかり定まっていないと内装の統一感がなくなってしまいます。
ポイントは清潔感や居心地の良さを意識しましょう。サロンにとって最も重要なことは清潔感です。
施術の際、お客様に触れる必要があるため、第一印象となる店内に対して清潔な印象を持ってもらうことで、スタッフも同様の印象になるでしょう。さらに、施術時間が長くなる場合もあるので、快適に過ごせる居心地の良さは重要になると言えます。
備品/消耗品を仕入れる
フットケアサロンを開業する際に、準備するべき備品や消耗品は多岐にわたります。下記の表にまとめました。
カテゴリー | 備品 |
---|---|
アイテム | フットバス 施術用チェア/テーブル ライト 収納キャビネット 滅菌機 タオルウォーマー |
カテゴリー | 消耗品 |
---|---|
アイテム | 使い捨て手袋/シーツ/カバー 消毒液 クリーム オイル 爪切り/ニッパー/やすり フットマスク/パック ペディキュア用品 |
これらは、Amazonや楽天市場などでも購入出来ますが、品質保証やアフターフォローサービスが充実している、ビューティーガレージなどの美容や健康関連の専門店での購入がおすすめです。
開業届を税務署に提出する
開業届の提出は、事業を開始した日から1カ月以内に税務署へ提出する事と決まっています。
開業届を提出するメリットは、青色申告が可能となり、節税効果の高い制度を利用できる点です。
【青色申告】
メリット | デメリット |
---|---|
最大65万円の控除が受けられる 赤字を繰り越せる 家族への給与を経費に出来る 貸倒引当金を経費に出来る |
青色申告承認申請書を事前に提出する必要がある 必要書類が多く、手間がかかる |
税金対策を行うのであれば、開業届の提出をしないと青色申告で確定申告をすることが出来なくなってしまいます。
その際、最大65万円の控除が受けられないなどのデメリットもあるので、気を付けなければなりません。
提出方法は次の3つです。
・税務署の窓口
・郵送
・e-Tax
【窓口】
税務署の窓口に直接提出することが出来ます。マイナンバーを記載する場合は、窓口でマイナンバーカードの確認が求められます。
【郵送】
郵送で提出することも可能です。その際、控えとしてコピーを取り、税務署の収受印をもらいましょう。創業融資を受ける際に必要になることがあります。
【e-Tax】
e-Tax(国税電子申告 納税システム)で申告する方法です。JPKI利用者ソフトをインストールし、マイナンバーカードでログインを行い、指示通りに手続きを行いましょう。
参考:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm
集客対策を行う
集客対策には、下記の方法があります。
- チラシ
- SNS
- ホームページ
- ホットペッパービューティー
チラシは短時間での集客が期待できますが、発行やデザイン費など当然費用がかかります。
SNSやホームページは、認知の拡散や信頼を得ることに適しています。
しかし、フォロワーの獲得やSEO対策を行い、上位表示するまで効果の即効性では時間がかかる可能性が高いです。
一方で、ホットペッパービューティーは、24時間予約可能なサイトを利用し、多くの顧客が美容サロンを探しているため、圧倒的な集客力と新規顧客の獲得に非常に効果的でしょう。
また、口コミの活用も効果的で新規顧客の信頼を獲得しやすくなり、リピート客の増加につながります。
おすすめはホットペッパービューティーを上手に活用することです。プロの担当者が付き、状況に合わせて相談が出来るメリットがあるので、ぜひ一度問い合わせてみましょう。
まとめ
この記事では、フットケアサロン開業のための資金や資格、集客方法など開業までの流れをご紹介しました。
フットケア業界は、幅広い世代に需要があるにもかかわらず、まだ市場規模は小さいため、 自分のお店を持ちたい方やセカンドキャリアとしても活躍の場はたくさんあります。
これから開業し経営を行う際に、分からないことや不安がたくさんあるはずです。株式会社CIN GROUPでは、フットケアサロンの開業支援や経営のサポートを行っております。
ご興味のある方は、相談無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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