自宅サロンでの運営でも、顧客や災害などのトラブルに意外に見舞われることもあるものです。
自宅サロンだから保険はかけなくて良いだろう…。という安易な気持ちでいると、損害賠償などで大きく経営が傾く可能性もあります。
この記事では、自宅サロン保険のメリット/デメリット、どのようなトラブルに備えるべきで用意しておくと良い保険について解説します。
CIN GROUPでは、これまで自宅サロンを含む1,000店舗以上の美容サロンの集客・経営をサポートしてきた実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
自宅サロンの保険は安いのか
加入する種類によっても保険料が異なる
サロン向けの保険は、お客様を守るだけでなく、個人も守る重要な役割を果たします。
できるだけ安い料金で保険に加入したいと思っても、保証される項目が多かったり、もらえる保険金が多い場合などは必ずしも支払う保険料が安いとは限りません。
加入する保険によって保険料が異なるので、数が少なくても毎月支払う料金が多くなる可能性があります。
サロン向けの保険に加入する際には、どういったトラブルに対応できるか、カバーできる保険金はいくらかを確認しましょう。
どれだけ加入するかで保険料が変わる
対応できるトラブル、保険金を加味した上で、1つの保険だけでは十分ではないと判断する方もいらっしゃるかと思います。
必要に合わせて複数の保険に加入する場合は、当たり前ですが保険料は高くなります。
全てのトラブルに対応していたり、保険金が大きいものに加入したいと思うのは当然ですが、支払わなければいけない保険料のこともしっかり考慮することが大切です。
補償金額が大きなトラブルに対応できるもの、幅広い問題に対応できるものなど保険の種類は様々です。
必ず加入しておいた方が良いものはどれかなどの優先順位を考えて、火災保険や対人への賠償ができる保険などに加入すると良いでしょう。
自宅サロンで保険に入ることのメリット
お客様を守ることができる
まず、保険に加入するメリットとしては、お客様の健康を守ることができる点です。
美容サロンは業態によりますが、直接お客様の体に触れたり、薬品を使用することも珍しくありません。
お客様の肌質やアレルギーを完全に把握できていなかったり、施術工程のミスによって、お客様の体に不調をきたす原因を作ってしまうこともあります。
場合によっては、お客様の健康に大きな影響を及ぼしてしまうこともあり、賠償問題に発展した際にお客様を守るための資金が必要となることもあるでしょう。
お客様にとっても全く保証がないサロンに通うよりも、万が一の時にあるべき保証を受けられることは安心感を与え、サロンの信頼を上げる要因にもなるのです。
従業員が安心して働くことができる
基本的に自宅サロンの場合は、オーナー1人で運営することが多いですが、自宅一体型のサロンなどは従業員を雇っているケースもあるでしょう。
オーナー含めて従業員が施術をする際に、万が一お客様の健康に問題を起こしてしまった時に対応できないとなると、不安を抱えて施術を行うことになります。
また、施術者自身も怪我をしてしまうこともあるため、労災保険や雇用保険で従業員を守ることも忘れてはいけません。
従業員が安心して働ける環境を作ることで、売上UPを目指すサロン作りができるのです。
安心してサロンの経営ができる
保険に加入するためには、保険に入っているので毎月ある一定の支払いはしますが、施術中にものが壊れたりしても多額のお金を払う必要がないので、安心して経営できる点は大きな魅力でしょう。
痩身や脱毛、フェイシャルサロンでは高額な機材を導入することもありますし、一台しか用意していないケースがほとんどです。
そのため、機材が壊れてしまったり代替品を用意するための資金が足りない場合は、長期的にサロンを休業しないといけないかもしれません。
保険である程度カバーできると、代わりの機材もすぐに用意ができ、運営を再開することができます。
自宅サロンで保険に入ることのデメリット
保険に加入するデメリットは、やはり毎月一定の支払いをする必要があることです。もし損害がない場合は、お金を払うだけなので、その分損をしてしまうことも決して珍しくありません。
特に自宅サロンの場合は、潤沢な資金がないことも珍しくないので、保険の支払いが経営を圧迫してしまうことも考えられます。
損害賠償など大きなトラブルが発生した場合のみ対応できる保険に加入するなど、収益の状況やリスクの大きさを考慮して保険を選ぶことが大切です。
保険で賠償対応できるトラブル
施術ミスや怪我などお客様に関するトラブル
お客様とのトラブルでよくあるのは、施術ミスで健康被害や怪我をさせてしまうケースです。具体的には下記のようなことが考えられます。
- 使用したオイルで肌がかぶれてしまった
- ネイルニッパーでお客様の指を傷つけてしまった
- 薬剤をお客様の目に入れてしまった
上記のようなケースは注意していても起きうることです。施術ミスならば誠意をもって、対応しなければいけません。
また、施術以外でも階段で転んで怪我をしてしまった、尖った部分に体をぶつけて怪我をしてしまったといったケースも保険で対応できる場合があります。
完全にお客様の不注意で怪我をしてしまった場合には、大きな問題とならないこともありますが、少しでもサロン側に問題がある場合は最悪の場合、訴えられるケースもあるでしょう。
従業員が怪我をした時のトラブル
実はお客様だけでなく、従業員の方が怪我をしてしまうケースは多いものです。
働いている最中の怪我は全て労災保険で対応されるべきなので、当たり前のことではありますが、労災保険に加入しておくべきでしょう。
業務災害や通勤災害によって怪我をした時に、しっかりと対応できるように雇用主側で必要な知識を抑えておく必要があります。
もちろん、従業員を守るために重要なことですが、自分(雇用主)の責任問題を守ることになるため覚えておきましょう。
災害時などサロンに関するトラブル
運営している自宅で災害に遭うことも0ではありません。特に、火災は大きな損害を被るので、火災保険には必ず加入しておきましょう。
火災保険は自宅を購入した時に入っている方も多いと思いますが、自宅サロンでも事業で使用している場合は別で保険に加入しなければいけません。
また、その他の台風などの風害、水害、地震による被害は、火災保険に含まれないことも多いです。
場合によっては、特約で加入できるので保険の内容をよく確認しておきましょう。
加入すると安心できる保険
生産物賠償責任保険
生産物賠償責任保険とは、お客様がサロンで販売した商品を使用したことによって、健康被害につながってしまった場合の損害賠償責任を償うことができる保険です。
お客様の肌や髪が傷んでしまう可能性は高いですし、大きなトラブルに発展してしまうこともあります。
特に、エステ商材を販売していたり、薬品を使用するサロンは加入しておくべき保険と言えるでしょう。
受託者賠償責任保険
サロンで一時的にお客様の洋服や荷物を預かった際に、紛失してしまったり、汚してしまった場合に、賠償することができる保険です。
預かり方法に気をつけていれば防げることができますが、高級な物品を持っていた場合には損害額が大きくなってしまうこともあります。
薬品が付着してしまうことで汚れが落ちないケースもあるので、万が一の時に備えて加入しておくことも検討すると良いでしょう。
労災保険
労災保険は、従業員を雇用する場合は必須の保険となります。
労災保険は、従業員が業務上の自由又は通勤によって負傷したり、病気にかかったりした場合に、被災労働者を守るための保険です。
正社員として雇う場合のみではなく、パートやアルバイトを含めて、全ての労働者が加入しなければいけません。
労災保険は強制的な保険ですので、事業主は加入手続きを行い、保険料を支払う必要があります。
意図的に労災保険の加入手続きを行っていない場合は、過去分の保険料の徴収だけでなく、労災保険給付にかかった費用の100%(または40%)を負担しなければいけません。
従業員を雇う場合には、加入手続きを忘れないようにしましょう。
雇用保険
雇用保険は全ての労働者に加入資格があるわけではありません。
雇用保険の目的は、労働者が失業して所得がなくなってしまった場合に、生活の安定や再就職をサポートするための失業給付を支援する公的保険となります。
加入資格は下記の通りです。
- 勤務開始時から最低31日間働く見込みがあること
- 1週間あたり20時間以上働いていること
- 学生ではないこと
パートやアルバイトのような非正規雇用の場合でも、上記の条件に当てはまっていれば加入します。
労災保険と同様に、従業員を雇う際には雇用保険も必要になることを覚えておきましょう。
事業活動総合保険
事業活動総合保険は、火災や自然災害によって被災し、休業を余儀なくされた場合に補償される保険です。
一時的、長期的にサロンを休業しなければいけない場合に、補償を受けることができるので、加入しておくべき保険と言えるでしょう。
まとめ
この記事では、自宅サロンを経営しているオーナーの方向けに、サロン保険のメリット/デメリット、注意点などについて解説しました。
保険に加入することで、お客様や従業員が安心して施術を行うことができます。そのため、自宅サロンを経営する場合は、保険についてもよく考えて選ぶことが大切です。
CIN GROUPでは、サロンの経営や集客、悩み事に対してサポートを行っているので、困っていることがありましたらお気軽にご相談ください。
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