個人サロンを開業するときに、マンションでの経営を考えている人も多いのではないでしょうか。
誰しも初めての開業でも失敗はしたくないはずです。
今回の記事では、マンションでよくあるクレームの事例や開業する際の注意点、問題点についてまとめました。
株式会社CIN GROUPでは、これまで2,000店舗以上の美容サロンのサポートをさせていただいた実績があるので、ぜひ参考にしてください。
目次
マンションでエステは迷惑になる?
マンションでエステサロンを経営するには、大家さんと管理会社からの許可が必要です。
しかし許可を取っていても、同じマンションに住んでいる入居者の迷惑にならないように配慮しましょう。
次の項目では、よくあるトラブルの事例をご紹介します。
【クレーム事例①】無許可での経営
賃貸マンションでの開業を検討している方は、まず初めに賃貸借契約書の確認をする必要があるでしょう。
賃貸マンションには『住居用』と『事業用』の2種類あり、ほとんどのマンションで部屋を事業用として使用することを認めていません。
しかしエステサロンをマンションで開業する際に、大家さんと管理会社から許可を取らない『モグリ営業』をしている方も多く、トラブルが相次いでいます。
【クレーム事例②】契約違反での経営
次に契約違反が後から発覚した事例をご紹介します。
この事例では、事前の契約で入居者から「知人や紹介者などを対象にエステを開きたい!」と要望があったので、大々的に宣伝しないことを条件に許可していました。
しかし実際には、チラシなどを使って宣伝活動をしていたということが明るみになり、問題になっています。
契約を破ると大家さんや管理会社との今後の関係に悪影響を与えますし、場合によってはペナルティが科されるでしょう。
ペナルティの内容は後で詳しく説明します。
【クレーム事例③】メンズエステの経営
最後にマンションでメンズエステを経営している居住者に困っている方の話を例に挙げてご説明します。
その方は住民が共同で使う場所に、メンズエステのチラシや業務中に出たごみを透明な袋に入れて放置していることに不満を持っています。
共有エリアを汚す行為は区分所有者の共同の利益に反するとして、法的措置を講じられる場合もあるので気をつけましょう。
参考:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11266901556
マンションで経営する場合の注意点
契約する際に確認しておく
エステサロンを開業する目的でマンションを借りる場合には、契約する前に事業用として使用していい物件か確認する必要があります。
またマンションによっては壁が薄く、美容機器による騒音や接客中の会話、音楽が原因でトラブルを引き起こすこともあるでしょう。
常に隣人と良好な関係を築くために配慮することが重要です。
各方面に確認を取る
前項では賃貸契約に関わる人たちに許可を取っていないことで、トラブルに発展する事例についてご紹介しました。
このようなケースでは、許可を得る際に管理会社と大家さん両方に相談していないことが多いようです。
ではなぜ、許可が必要になるのでしょうか。
先に理由から申し上げますと、契約内容が住居用と事業用で『建築基準法』と『消防法』の基準が異なるからです。
お店は不特定多数の人が利用するものであり、火災が起こると甚大な被害になるため基準を設けることが必要になります。
トラブルを未然に防ぐためにも、賃貸契約に関わる全ての人から許可を取るようにしましょう。
看板や集客方法に注意する
サロン開業をするとマンションの居住者以外の人がお店を出入りすることになります。
住居用のマンションでは防犯上嫌がる入居者の方は多いでしょう。
そのためマンションで開業する際に、住所の公開やセキュリティキーの公開がチラシや広告でできない場合があります。
また店舗としての利用が認められていても、看板や表札を立てられない事もあり、集客するのが難しい形態であることも知っておきましょう。
購入している場合はどうなる?
一棟のマンションを一戸ごとに分け、それぞれを販売しているマンションを分譲マンションと呼びます。
分譲マンションでは、所有者が長く移住する目的で作られているので建物の構造が良く、防音や防犯の設備が充実していることが特徴です。
対して賃貸マンションは、オーナー側の利益を目的として建てられているため設備はあまり充実していないと感じるでしょう。
また分譲マンションでは、設備が充実している分家賃が高く規約も多いため購入したマンションであった場合でも管理組合の許可なしに開業できるわけではないことも覚えておきましょう。
違反してしまったらどうなるのか?
管理規約上、契約違反に該当する行為が見つかった場合は以下の罰則が課されます。
- 多額の違約金の支払い
- 原状回復工事(内装工事後に発見された場合)
- 営業停止命令
- 退去
マンションの管理規約は『区分所有法』と呼ばれる法律をもとに作られているので、極めて強制力の高いルールです。
管理規約は事前にチェックするようにしましょう。
他にも、定められた以外の用途で住居を使用すると税金問題に発展する可能性もあります。
一般的な賃貸マンションの住居契約は非課税であるのに対して、事業用となると課税対象です。
許可を取らずに開業していると、賃貸借契約違反だけではなく脱税とみなされ、消費税法違反として厳しく処罰される可能性もあるので注意しましょう。
マンションでのエステ経営は問題点も多い
マンション経営には問題点や注意点が多く、個人サロンの開業には店舗経営が適しています。
以下の表ではマンション経営と店舗経営の比較をしました。
マンション経営 | 店舗経営 | |
---|---|---|
トラブルの有無 | 管理側や他の入居者とトラブルになることが多い | トラブルは少ない |
集客のしやすさ | 防犯上の理由で所在地を明かせないことや、看板が設置できないことが理由で集客しづらい | 集客ツールに縛りがないので、お店にあった集客対策を取ることができる |
内装工事の不可 | 間取りの変更などの大規模な内装工事ができない | 自分の好きなように内装工事をすることができる |
安全面や防犯面の問題 | 住所を公開しなければならないことや人の出入りが激しいことは、安全面と防犯面で不安要素 | 実際に生活している場所とは異なるので、プライバシーに関する心配がない。 |
まとめ
景色が良い高級マンションなどを利用した上での戦略的な経営ならば、特別感がでて利益も生み出せるかもしれません。
さらに、マンション経営は開業コストを抑えることができる魅力的な形態ですが、同時に注意点や問題点が多くリスクの高い方法であると言えます。
初めての開業で失敗したくないのであれば、マンション経営のメリット/デメリットを抑えた上で始めることが大切です。
CIN GROUPでは、ホットペッパービューティーを活用しながら、これまで2,000店舗以上の美容サロンの集客/経営サポートを行なってきた実績があるので、ぜひ参考にしてください。
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