企業では「働き方改革」が進んでいますが、個人に目を向けても「フリーランスとして活動したい。」「起業して自由に働きたい。」といった方も増えています。
特に、美容系の職業では店舗型だけでなく、フリーランスや自宅や賃貸マンションの空き部屋で開業されるなど様々な働き方ができる業界です。
また、美容系は女性でも活躍しやすい業界ですので、自分でビジネスを持ちたいと考えている女性の方にもおすすめと言えます。
この記事では、美容系のサービスの起業を検討されている方に向けて、美容系の業種、起業に必要な資格や準備すべきことについて解説します。
CIN GROUPでは、美容サロンを中心に2,000店舗を超える店舗の開業・経営アドバイス、助成金で200万円を受け取る方法、広告運用のアドバイスを行なっておりますので、ぜひ参考にしてください。
美容系ビジネスは儲かる?
女性が起業・経営することもおすすめ
経営者と聞くと男性のイメージが先行しがちですが、美容業界はやはり女性の経営者の方が多く成功している方も大勢いらっしゃいます。
主なターゲット層が女性であることから、消費者のニーズとの感覚が近いことやトレンドをキャッチする敏感さも女性の方が向いているでしょう。
ドライヘッドスパや痩身サロンでも、女性オーナーの方が男性の固定客がつきやすいため、施術者兼オーナーでも女性は十分に活躍できる可能性が高いです。
女性が苦手意識を持つ部分では、集客戦略や経営面の数字の管理が挙げられますが、こういった課題は広告代理店のコンサル担当に相談することで解決できます。
美容業界は今後も需要は高く、幅広い年代/性別から必要とさせるので、女性が新しいビジネスを選ぶ際には、積極的に選ぶべき業界と言えるでしょう。
美容系で起業できる職種
こちらの項目では、美容系で起業する際に代表的な職種について紹介します。
ネイリスト
まず、美容業界の中でも人気な業種はネイリストです。
ネイリストの主な業務は、爪の手入れなどの「ネイルケア」、より美しく見せるための「ネイルアート」を提供します。
おしゃれやトレンドに敏感な若い世代がターゲットとなることが多いため、デザイン性や話題性を常に追うだけではなく、技術力を磨き続ける必要があります。
おしゃれが好きな方はもちろん、独創性や個性的なデザインを考えるのが好きな方や、几帳面な方が向いている職業と言えるでしょう。
また、最近では男性の方で美容経験が全くない方でも、フランチャイズ店舗を持つオーナーになる方も増えています。施術者ではなく、あくまでサロン経営者として運営できることも副業として魅力的でしょう。
アイリスト
アイリストは、まつ毛エクステやまつ毛パーマといった施術を行う職業です。アイリストは美容師と同じ扱いとなるため、美容師免許が必要となります。
ヘアサロンではないまつ毛エクステやパーマ専門店を開業する際でも、施術を行うスタッフは全員美容師免許を取得していなければいけないことに注意してください。
まつエクの施術は、狭い範囲で一本一本丁寧にまつ毛を接着させる必要があるため、技術力だけでなく集中力も必要な職業です。
顔の中でも目元は印象を大きく変える大事なパーツですので、お客様をより美しくしたい!といった目標がある方におすすめの職業でしょう。
エステティシャン
エステティシャンの業務内容は非常に幅広く、脱毛・フェイシャル・ボディケア・ホワイトニングなど業種は多岐に渡ります。
共通するのは、お客様の体の悩みを聞き出し、効果的で正しい解決方法を提供するという点でしょう。
資格がなくても簡単に開業ができるため、経験が浅い若い女性の方でも独立することができるため、非常に人気な分野です。
しかし、競合が多く生き残ることが大変な業界ですので、顧客のニーズ・ターゲットをしっかりと分析することが重要となります。
お客様の悩みに寄り添い、より美しい体を求める方をサポートしたいと思っている方におすすめの職業です。
セラピスト
美容業界でのセラピストは、療法士や治療士とも呼ばれることも多く、体や心の不調を整える施術を行う方のことを指します。
理学療法士やあん摩マッサージ指圧師などの国家資格が必要な場合もありますが、治療目的ではないリラクゼーションサロンならば、特別な資格がなくても誰でも開業することが可能です。
体と心の関係は深いため、両方の問題にアプローチをすることで、根本的な問題の解決に導くことが大切でしょう。
ビューティーアドバイザー
ビューティーアドバイザーは、お客様の肌の悩みを解決するために、適切な化粧品やメイクアップ方法を提案する職業です。
ブランドの化粧品の店頭販売を行なっている方をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
接客が中心となるビューティーアドバイザーですが、最近ではYoutubeやtiktokといったSNSでの情報発信が容易な時代です。
ZOOMなどの遠隔で相談を受けることが可能ですので、十分に独立をすることも検討できるでしょう。
参考:美容部員の仕事内容
美容系で起業するときにあると良い資格
ネイリスト
ネイリストになる上で必須となる資格はありませんが、実力のあるネイリストは下記のような資格を持っている方が多いです。
- JNECネイリスト技能検定(1級・2級・3級)
- JNAジェルネイル技能検定試験(上級・中級・初級)
- ネイルスペシャリスト
- ネイルサロン衛生管理士
特に上の2つのJNECネイリスト技能検定、JNAジェルネイル技能検定試験はスキルアップを目指すネイリストから非常に人気のある資格です。
技術力をウリにして開業するならば、最低でも2級・中級レベル、可能であれば1級・上級レベルの取得を目指すと良いでしょう。
ネイル衛生管理士については下記記事でも紹介しているので、合わせて参考にしてください。
美容師
美容師として独立する際には、当たり前ですが美容師免許を取得していなければいけません。
ちなみに、国家資格である美容師免許の取得が必要な業種は下記の通りです。
- 美容師
- アイリスト
- ヘッドスパ(シャンプーを含む場合)
ヘッドスパの場合は、髪を濡らしてシャンプーをする場合は美容師免許が必要ですが、ドライヘッドスパであれば必要ではありません。
上記の業種で開業を検討されている方は、美容師免許を取得している場合はスムーズに手続きを行うことができますが、そうでない方は資格を取得することからスタートとなります。
エステティシャン
エステサロン全般において、美容師免許のような国家資格を取得する必要はありません。
しかし、民間の資格を所有しておくことで、適切な知識・技術力を持っていることのアピールになり集客にも活かすことができます。
認定エステティシャンは、エステティック業において網羅的な知識を身につけることができるおすすめの資格です。
経営のアドバンテージにもなりますので、資格を持っていない方は、開業前に民間資格の取得を目指しても良いでしょう。
アロマセラピスト
アロマセラピストに関しても、国家資格は必要ありませんが知識量が重要となる分野です。
また、アロマに関する資格はアロマセラピストだけでなく、エステティシャンにも活かせるため、活動の幅を広げることにもなります。
アロマセラピー検定やアロマセラピーアドバイザーといった民間の資格が豊富にありますので、自分の目的に合う資格を選ぶと良いでしょう。
下記記事で、アロマセラピストの資格について詳しく紹介していますので、併せてご覧ください。
美容系で起業するときに行うこと
どの分野で起業するか決める
これまで紹介した業種などを参考にして、自分がどの分野でなら勝負ができるかを考えましょう。
また、開業前の段階でターゲットとなる客層を明確にしておきましょう。
ターゲットを事前に決めることで、立地、内装やメニュー、集客方法といった経営において重要なことをスムーズに決めることができます。
より具体的にターゲットを決める時には、どのようなお客様に来店して欲しいのかを明確にするためにペルソナ設定をするのがおすすめです。
店のコンセプトを決める
サロンのターゲットを決めたら、経営の軸となるコンセプトを決めましょう。
コンセプトを決めることで、サロンの内外装の装飾のイメージが明確になりますし、どのように経営を進めていくのかの指針となります。
また、競合が多い美容業界で生き残るためには、他店との差別化やブランディングが大切ですので、コンセプトを決めることは経営を成功させるための大きなポイントです。
下記の記事でペルソナ設定やサロンのコンセプトについて詳しく解説しておりますので参考にしてください。
起業費用を集める
起業する際には、ある程度まとまった資金が必要となります。
店舗型の運営の場合には、家賃1年分程度が物件取得費用としてかかりますし、設備や機材を揃えたり、集客のために宣伝広告費などの初期費用が必要となるでしょう。
さらに、オープン直後から順調に集客できるわけではないため、半年〜1年程度のランニングコストを用意しておくべきです。
全額を自己資金で賄うことができる方が多くはないため、融資や補助金の活用を忘れずに行いましょう。
従業員を採用する際には、助成金の申請が可能なケースもあります。
弊社ではキャリアアップ助成金だけでなく、10種類を超える助成金の申請サポートを行なっております。200万円を超える助成金を受給できているケースもあります興味がある方はお気軽にご相談ください。
経営の知識を身につける
施術の技術に自信があっても、経営は集客やスタッフの教育も必要になります。
開業するとなると、税務署・保健所への申請、売上管理や確定申告といった経営知識をしなければいけません。
経営経験がない方にとっては難しいこともありますが、しっかりと勉強をして失敗しない経営を実現できるようにしましょう。
適切な場所を決める
立地を決めることは、開業後の集客のしやすさに大きくかかわります。もちろん、立地がいいところの店舗を借りようとすると、家賃や手数料が大きくなってしまいますが、将来的な利益のことも考慮しましょう。
開業場所を選ぶ際のポイントは下記の通りです。
- 立地
- 雰囲気/特性
- ターゲット層の分布
- 周辺の競合の存在
立地の良さは人が多くあつまり注目される場所だけというわけではありません。
エリアによって、住んでいる世代の年齢層や性別、職業、収入などの属性も異なります。サロンのコンセプトに合うターゲット層の分布も考慮することが大切です。
例を挙げると、高単価メニューが多いならば高級住宅街、デザイン力やリーズナブルなメニュー展開をウリにしているなら、学生が多い若い街や大学周辺も良い立地と言えるでしょう。
おおよその開業場所が決まった後は、同業種の出店数をホットペッパービューティーなどで検索してみましょう。競合が少ないならば、競争率は少ないことが推測できますし、反対に需要がないという意味にもなります。
このように開業場所を決めるときには、経営が将来的にうまくいくかどうかを意識して選ぶことが大切です。
法的要件を確認する
開業直前には、法的な要件を確認しておくことも忘れてはいけません。
例を挙げると自宅サロンならば営業許可があるかどうか、国家資格が必要な施術を無資格で提供しようとしていないか、店名やメニュー名は商標的に問題がないかどうかなど。
大丈夫だと思っていても、起業後に問題が発覚してしまうケースもあり、大きな損害となってしてしまう危険性もあるので注意してください。
美容系ビジネスを成功させるためには?
市場や競合分析を行う
先の項目でも説明しましたが、成功のカギとなるポイントは市場や競合分析を徹底的に行うことです。
美容サロンの開業を検討されている方の場合は、ホットペッパービューティーなどの集客媒体の利用を検討している方も多いでしょう。
開業予定エリアでどのくらいの店舗数が掲載しているのか、コンセプトやターゲット層は?と他サロンの分析を徹底的に行うことで、オープン後にどのように勝負するかを明確にすることができます。
余裕があれば、開業前に実際に来店してみるなど本格的に調査してみると良いでしょう。
マーケティング戦略を立てる
マーケティングは集客はもちろん、安定した経営を実現するための考え方、運営方針にも大きく影響します。
- SNSの活用した集客/宣伝
- 店舗のブランディング向上施策
- 物販販売の仕組みづくりなど
長期的に利益を上げる仕組みを確立するために、開業前の段階からマーケティングについて勉強しておくことがおすすめです。
スタッフのトレーニングを行う
店舗運営での開業を検討されている方は、スタッフの教育も重要です。開業してからは忙しい日々が続くので、スタッフを増やすときのことを考慮して、マニュアルを準備しましょう。
技術だけでなく、顧客とのコミュニケーション方法、カウンセリングの技術を高めるためのロープレを徹底的に行い、顧客満足を高めることを意識すること重要です。
予算を管理をする
オープン前に開業にかかる費用を調べた上で計画的に貯金するのと同様に、毎年/毎月の予算を決めて、予定通りに進捗するように経営を進めることが大切です。
もちろん思い通りに経営できることの方が確立は低いですが、どんぶり勘定で予算を考慮しない経営をしてしまうと、廃業まっしぐらになってしまう非常に厳しい世界ということを覚えておきましょう。
というのも美容サロンは開業してから1年以内の廃業率が6割、3年以内となると9割近いとされています。
現実的な予算を決めて、経営目標を達成するクセをつけて、右肩上がりの経営ノウハウを身につけることが大切です。
まとめ
この記事では、美容系で何か起業したい!と思われている方向けに、業種や必要な資格、起業前に準備しておくべきことについて解説しました。
美容系の職業は、意外と資格を持っていなくても簡単に開業できますし、働き方も自由に選べる魅力溢れる職業です。
自分自身の経験や知識を活かして、開業の夢を叶えるために一歩踏み出してみてはいかがでしょうか!
CIN GROUPでは、未来のサロンオーナーの方を支援するために、経営アドバイスや広告の運用サポートを行なっております。
- 不動産の紹介
- インフラ設備の導入
- 媒体活用や集客支援
- 融資や助成金を受け取るためのサポート
など幅広く対応しておりますので、開業に不安がある方や、経営に不安がある方はお気軽にご相談ください。
関連記事
・自宅サロンの種類は?開業を成功させるために見ておくと良い特徴
・エステ業界の今後はどうなるのか?コロナ後でも生き残るためには
・ネイルサロンに必要なものは?失敗しないためのノウハウ
・【開業マニュアル】サロンをオープンするには?困りやすいことを解決
当サイトの記事は一部PRを含む場合があります。