近年、脱毛サロンは身近な存在になってきていますが、実際にどれくらいの人が脱毛を行っているのでしょうか？
2022年に実施されたアデランスの脱毛に関する全国意識調査（※1）では、女性の2人に1人は脱毛経験ありというデータがあり、特に若年層になればなるほど脱毛が定着している傾向があります。
脱毛意識が高いユーザーが増えてる中、脱毛サロンの経営を始めたいというオーナーも多くいるのではないでしょうか？
そこでこの記事では脱毛サロンを経営した場合の年収や儲かる仕組みについて徹底解説いたします。『今後しっかりと利益をあげられる脱毛サロンを経営したい！』という方は必見です。
CIN GROUPでは、脱毛サロンを含めて約2,000店舗以上の美容サロンに、経営アドバイスやサポートを行っているので、ぜひ参考にしてください。
目次
脱毛サロン経営者の年収
脱毛サロン経営者の平均年収はどのくらいなのでしょうか？
相場としては600～1,000万円と言われておりかなり幅広いです。これは脱毛サロンの経営店舗数やベッド数などの経営形態により異なります。
もちろん開業したばかりであれば、売上が安定せず600～1000万円という年収は難しいですが、集客方法の改善など常に経営状態を良くしていくことで年収は自然とあがってくるでしょう。
さらには多店舗展開し、経営に成功している人は年収が数千万にもなることもあるようです。
一方求人ボックス給与ナビ（※1）によると、脱毛サロンにスタッフとして働いている方の平均年収は約377万円で、日本の平均年収と比較すると低い傾向となります。スタッフとして働くよりも、経営者として働く方が年収面での魅力は高いようですね。
※1 参考：脱毛サロンの仕事の平均年収は377万円／平均時給は1,099円！給料ナビで詳しく紹介｜求人ボックス (xn--pckua2a7gp15o89zb.com)
脱毛サロンの需要と将来性
需要と供給
では、脱毛サロン業界の需要と供給についてはどのようになっているのでしょうか？
市場規模に関してはHOT PEPPER Beauty Academy（※1）のデータによると、2024年で推計1,423億円です。フェイシャル業界、痩身エステ業界などエステ業界全体は3,948億円なので、全体の約36%を占めています。
2023年と比較すると全体では10.6％減少となっておりますが、男性は8.9％増となっており、今後男性の市場規模拡大が推測可能です。メニューも男性専用のものを増やしていくことで売上拡大が見込めるでしょう。
※1 参考：数字で見る美容業界 | 美容業界の調査はホットペッパービューティーアカデミー (hotpepper.jp)
脱毛業界の現状と成功率
近年の脱毛業界の現状として、供給過多による脱毛サロンの倒産が相次いでいます。
2023年には『銀座カラー』や『シースリー』といった大手脱毛サロンが倒産したというニュースがありました。（※1）
主な理由としては、医療脱毛の台頭、価格競争の激化による収益悪化、資金繰りの困難化です。さらには新型コロナウイルス流行により、客足が遠のいていったことも理由として挙げられます。
中小企業庁「中小企業白書2017」（※2）によると、起業後1年以内に50％が、3年以内に90%が閉店すると言われており、10年後の存続率はわずか5％です。10年以上のサロン存続を成功とするならば、成功率はたった5％と言えるでしょう。
廃業リスクが高い現在で、新たに脱毛サロンを開業するには高度の専門知識と高い集客力が必要です。サポートを十分に受ける体制を整えてから経営をスタートできるよう心がけましょう。
※1 参考：倒産した大手脱毛サロン一覧！その理由＆被害者の口コミ (uchina-web.co.jp)
※2 参考：04Hakusyo_part2_chap1_web.pdf (meti.go.jp)
将来性
全体的な市場規模は停滞してはいますが需要は依然高い状況です。脱毛サロン独自のサービス・リラクゼーションなど、プロの付加価値を求める方が多く、今後需要がなくなることはないでしょう。
ただ経営するとなると、競争は激しく、上手く経営出来ないと倒産してしまうリスクが高いので事前準備や経営戦略はかなり重要になってきます。メンズ専用の脱毛サロンなど独自性の高いコンセプトでないと長く経営することは難しいです。
また、大手サロンが倒産した際に返金トラブルがあったことから、今後の脱毛サロンには『信頼性』や『安心感』が非常に重要視されます。信頼性を得るためのマーケティング施策も含めて経営方針を定めていくことが大切です。
脱毛サロンの経営は難しい？失敗してしまう要因
価格競争をしてしまう
先に述べているように、大手脱毛サロンが倒産するほど供給過多が続いている状態です。そうなると、自然と新規顧客の取り合いが発生し、新規集客に苦慮するサロンが増えてきます。
対策として宣伝広告費にお金をかけたり、価格を落とすことが有効です。しかし、そのような対策をしているサロンが多くなった影響で、顧客は『安価でサービスを提供してもらえることが前提』という認識に変化してきました。
通常料金で提供しているのにも関わらず、顧客の認識が変わった影響で、コース料金を見てギャップを感じて契約に繋がらないようなケースも珍しくありません。
このように価格競争が激化してしまい、利益を極限まで減らした結果、資金繰りが出来なくなって倒産してしまう…ということが経営失敗してしまうケースです。
そうならないためにもサロン経営に知見があるところを見つけて、常にサポートを受けながら経営を進めていくことが重要になってきます。
前受金の理解が乏しい
脱毛は人間の体毛が生え変わる毛周期の関係で一度の脱毛では完了しません。最低でも6回以上通って完全にムダ毛をなくす必要が出てきます。そのため、脱毛サロンでは施術完了までの回数券やコース契約が一般的です。
カウンセリングが完了し、契約する段階でまずまとまった金額を顧客から回収します。この段階ではまだ全てのサービスが完了していない状態ですが、経営者からみると一時的にキャッシュが増えたという状況になります。
前受金は帳簿上『負債』になりますが、これを新規顧客を集めるための宣伝広告費や運転資金などに安易に回してしまうことで、収支の悪化につながるケースが多いです。
前受金の意味合いをしっかりと理解し、宣伝広告費や運転資金への予算を、行き当たりばったりではなく計画的に立てていくことが健全経営の近道と言えるでしょう。
予約しづらい環境にしてしまう
前の項目で解説した通り、契約については基本回数券やコース契約であるため、売上の計上のタイミングは一定期間の契約で一度しかありません。
そのため、施術を行っているにも関わらず新規契約がゼロであると手元に入って来るキャッシュがゼロとなってしまいます。それを回避するためには毎月新規顧客の集客が必要です。
しかし、脱毛サロンの性質上、既に契約している顧客の施術対応で新規獲得がなかなか出来ません。
特に通い放題サロンの場合、予約が全く取れず新規顧客の獲得機会を逃してしまいます。さらには、口コミで『予約の取れないサロン』と悪評が立ってしまい、集客に悪影響を及ぼすことも珍しくありません。
新規顧客が予約しやすいように、既存顧客に対してはピークオフ時間に誘導するなど工夫が必要です。
儲かる仕組みを理解することが大切
リピーターの重要性を理解する
競争が激化する中、しっかりと利益を上げられるサロン経営者となるには『儲かる仕組みを理解する』ことが重要です。そして、実際に経営戦略として組み込み実践していくことで年収も必然的に上がってきます。
脱毛サロンに限った話ではないですが、基本的に一番コストが発生してくるのは新規顧客の集客です。つまり、新規顧客がリピーターになってくれれば、集客コストを抑えることができ、安定した集客を実現することができます。
リピーターとの関係性を計るためにマーケティングで重要視されるのがLTV（ライフタイムバリュー）です。
これは顧客生涯価値という意味であり、ある顧客がサロンのサービス利用を開始してから終了するまでの期間に、サロンがその顧客からどれだけの利益を得ることができるのかを表す指標となります。
例えば、ある顧客との取引が1回で終わってしまう場合よりも、2回目以降も取引が継続した場合の方がLTVは高いです。このLTVの値をいかに高くするかがサロン経営をする上では重要となります。
LTVについてもっと知りたいという方は下記をご参考にしてください。
参考：LTVとは？注目される理由や計算方法、高める方法を詳しく解説 Business Navi～ビジネスに役立つ情報～：三井住友銀行 (smbc.co.jp)
顧客単価/時間単価を上げる
リピーターを増やすことも重要ですが、利益を上げていくためには顧客単価と時間単価を上げることが重要です。
顧客単価 = 顧客一人あたりの支払い金額
時間単価 = １時間あたりの支払い金額
顧客単価を上げる方法は、サロン専売品の販売や、施術メニュー単価の値上げ、メニューの更なる充実、施術部位・回数の増加などが挙げられます。
ただ、やみくもに値上げや押し売りを行っていると顧客が離れていく原因にもなりえますので、無理な施策はやめましょう。顧客のニーズに寄り添いながら慎重に提案していくことが重要です。
時間単価を上げる方法は、施術時間の効率化やスタッフ間の連携の円滑化、顧客へムダ毛の事前処理の協力依頼、高性能脱毛機器の導入、遅刻時の対処の厳格化などが挙げられます。
時間単価については比較的サロン側だけで改善できることが多いので、常に問題意識を持ちながら日々改善していくことが大切です。
効果の出る機器を取り扱う
本来脱毛は医療行為であるため、クリニック等の医療機関でしか施術できません。美容脱毛は厳密には脱毛ではなく除毛に近い意味合いを持ちます。
そのため、医療クリニックに脱毛のシェアは奪われているのが現状です。しかし、効果をしっかりと感じられる高性能な機器を導入することで差別化することが可能となります。
ただ、永久脱毛と言えないことから、痛みが少ない・施術スピードが早い・メンズやキッズにも対応可・フェイシャルケアやバストケアにも併用可などの機能面をしっかりみることが重要です。
業務用脱毛器は導入コストだけで150～300万は必要と言われているので、経営したいサロンに適したものを慎重に選びましょう。
数字について勉強する
脱毛サロンを経営していくにあたり、下記を分析して効果的なキャンペーンを随時行うなど、集客対策を実施する必要があります。
- 売上
- 新規顧客数
- リピート率
- 来店サイクル
しかし、脱毛サロンオーナーの中には、数字を読むことに苦手意識を持っている方も多く、戦略的に施策を組み立てて実行することができない方が多いです。
それが原因で資金繰りが苦しくなったり、無理な値上げをしてしまったりして、経営難に陥り廃業にまで繋がってしまうことが過去何度も繰り返されています。
そうならないためにも、日々経営について学び続けることがとても重要です。もし、一人で経営や集客のことについて考えていくことに不安がある人は、専属の担当者がつくホットペッパービューティーに掲載することも検討すると良いでしょう。
弊社では、脱毛サロンなど2,000店舗様に向けて、ホットペッパービューティーを活用した集客/経営サポートを行ってきた実績があります。
集客しやすいエリアの選定、脱毛メニュー提案、掲載料金のご案内などを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
脱毛サロンを経営した場合の年収や儲かる仕組みについて解説してきました。
重要なことはしっかりと差別化を図ったサロン経営をすることです。また、一人で抱え込み過ぎず、専門家へのサポートを受けることも大切になります。
弊社では経験豊富な担当者が開業から集客対策、経営戦略までをホットペッパービューティーを通じて全てサポートできますので、しっかりとしたサポートを受けたい方はぜひお問い合わせください。
『このサロン・このオーナーだから通いたい！』と顧客から愛されつつ、しっかりと利益を生み出せるような仕組みづくりが整ったサロンを経営しましょう！
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