常に疲労を感じている方が増え、マッサージやリラクゼーションサロンに定期的に通う人も多くなっている現代。
需要が上向きであることから、リラクゼーションサロンの開業を検討されている方も多いでしょう。この記事では、経験を生かしてリラクゼーション(マッサージ系)のサロンを開業、独立したいと考えている方向けに、下記のことについて解説します。
- マッサージ系のサロンの開業に必要な資格
- 開業する際に必要な手続き、準備、資金
- おすすめの集客方法
などについて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
CIN GROUPでは、リラクゼーションサロンを含めた、1,000店舗以上の美容サロンの経営・集客対策のサポートを行なってきた実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
目次
マッサージの開業で必要な資格
実はマッサージのお店を開業する際には、国家資格が必要になる場合と、そうでない場合があります。
- マッサージをするなら資格が必要【治療目的】
- リラクゼーションなら資格は必要なし 【癒し目的】
正確には、マッサージ師はあん摩マッサージ指圧師を指しており国家資格です。エステティシャンの場合は、業態がリラクゼーションに分類されるため資格は必要ありません。
- 治療目的の施術をするのか【国家資格が必要】
- 癒し目的の施術をするのか【特別な資格必要なし】
を考えて開業する際に、資格をとるかどうかを判断すると良いでしょう。
それでは具体的に解説していきます。
国家資格:あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は国家資格ですので、取得していれば治療院を開業したり、病院勤務も可能となります。資格を取得するためには、専門学校などで3年以上学んだ後に、国家試験を受験し合格する必要があります。
あん摩マッサージ指圧師は「業務独占資格」ですので、この資格を持たない人が、マッサージや指圧を用いた施術を行うことはできません。
国家資格:柔道整復師
柔道整復師は国家資格で、骨・関節・筋・腱・靭帯に関わる怪我に対する施術を行うことができます。
柔道整復師になるためには、柔道整復師養成施設で3年以上通い、国家試験に合格する必要があります。
開業する場合は、スポーツトレーナーや接骨院を開業される方が多くいらっしゃいます。
国家資格:はり師
はり師は国家資格です。鍼師の資格も3年以上、必要な知識と技能を学び、国家試験に合格した後に資格を取得する事ができます。
最近では、小顔矯正に活用されるようにもなり、徐々に人気の背術方法とも言えるでしょう。
国家資格:きゅう師
きゅう師もはり師と同様に国家資格です。あん摩マッサージ指圧師や、はり師の資格と一緒に取得される方が多く、はり師ときゅう師の両方の資格を持っている人は鍼灸師と呼ばれます。
鍼灸師の方は、治療院を独立したり、整形外科のリハビリテーション科などに勤務することが多いです。
民間資格:整体師
整体師は国家資格ではなく、民間の資格となります。
整体師は、全身の筋肉やツボを刺激することで、骨格の歪みを治し、体全体のバランスを整えるための施術を行うことができます。
資格を取得するためには、専門学校などで必要な知識を習得し、試験に合格する必要があります。
リラクゼーションサロンは資格なしでも開業出来る!
普段の疲れを癒すために、仕事終わりに揉みほぐしやオイルマッサージなどの施設を利用することもありますよね。
こういった癒し目的の施設は、資格を持っていなくても開業することができます。
しかし医療行為となるマッサージを行うことはできません。あくまでリラクゼーションが目的となることを覚えおきましょう。
リラクゼーションサロンは、幅広い業種があり、下記のようなサロンは全て癒し目的のリラクゼーション業態となります。
- ハンドマッサージ
- リフレクソロジー(足ツボ)
- アロママッサージ
- カイロプラクティック
これらのリラクゼーション分野は、国家資格は必要ないものの、民間資格はさまざまなものがあります。
資格がなくても開業はできますが資格を保有していることで、お客様から信用されやすくなるでしょう。正しい専門知識を得られることができるので、取得することをおすすめします。
それぞれ必要な資格・業態まとめ
必須の資格 | 資格の種類 | 業態 |
---|---|---|
国家資格 | あん摩マッサージ指圧師 柔道整復師 はり師 きゅう師 |
整骨院 接骨院 鍼灸院 |
資格必要なし(民間資格) | 整体師 (その他エステティシャンの資格など) |
整体 リラクゼーションサロン ・もみほぐし ・オイルマッサージ ・カイロプラクティック ・足つぼ ・よもぎ蒸し etc… |
開業する際に「マッサージ」「接骨」といった言葉を使用できるのは、国家資格を保有している方のみです。
もみほぐしなどのリラクゼーションとの大きな違いは、治療か癒し目的かであり、保険が適応されるかどうかで判断することができます。
もし資格を持っていない場合で、すぐに開業したいという方がいる方は、リラクゼーションサロンでの開業を検討することになるでしょう。
マッサージサロン開業に必要なもの
税務署と保健所に開業届を出す
国家資格が必要な整骨院や鍼灸院を開業する場合、税務署に開業届を出すのと一緒に、保健所への申請も必要となります。
開業届は開業してから1ヶ月以内に提出するようにしましょう。提出は最寄りの税務署で受け取るか、国税庁のホームページから申請書をダウンロードすることも可能です。
また、個人事業主として開業を検討している方は、開業届と一緒に青色申告も提出しておきましょう。確定申告をすることで控除を受ける事ができるため節税対策になります。
参考:青色申告制度 | 国税庁
ターゲットとなる客層を決める
リラクゼーションサロンを開業する際に重要なポイントは、客層を明確にイメージすることです。
- バリバリ営業をする20〜30代
- オフィスワーク中心の30〜40代
- 体の調子が気になる40〜50代
上記のように、まずはざっくりとターゲットなる客層をイメージしてみましょう。
可能ならばもっとターゲットを絞ることで、具体的にサロンのコンセプトを決める事ができます。
サロンのコンセプトを決める
ターゲットとなる客層が決まったら、次はサロンのコンセプトを決めましょう。
- 内外装
- 施術メニュー
- 価格
- サービス
などがサロンのコンセプトと直結します。
働く若い世代をターゲットにするなら、あまり高級感のあるサロンだと入りづらいです。さらにその世代は収入もそこまで多くないので、価格が高いお店は選ばれづらいでしょう。
リーズナブルな価格で、仕事終わりにもいける比較的営業時間が長いサロンなどが選ばれるはずです。施術メニューならば、疲労回復を目的としたメニューが中心となるでしょう。
ターゲットのお客様がどんな悩みを持っていて、その悩みはどんなことをすれば解決できるのか?という根本的な部分を深掘りする必要があります。
リラクゼーションサロンの開業資金について
癒しを目的としたリラクゼーションサロンは、国家資格が必要ではないため、比較的簡単に開業することができます。
そのため、自宅や賃貸物件を活用して開業する方も多いです。個人での開業方法で代表的な4つについて解説します。
自宅で開業した場合の資金
項目 | 費用 |
---|---|
改装費用 | 〜50万円 |
家具・施術道具一式 | 〜30万円 |
広告費 | 〜10万円 |
運転資金 | 〜10万円 |
合計 | 〜100万円 |
自宅で開業をした場合の開業費用は、100万円程度準備しておくと良いでしょう。
施術スペースの確保のために、リフォームなどの内装工事をする場合は高いかもしれませんが、施術台を置くスペースが十分に確保できている場合はそこまで初期費用はかかりません。
自宅サロンのアットホームな雰囲気は、お客様にとって安心できる空間になります。しかし、そこにちょっと特別感のあるアロマの匂いだったり、インテリアを取り入れることで特別感がでるのでおすすめです。
賃貸物件で開業した場合の資金
項目 | 費用 |
---|---|
物件契約費用 | 〜30万円(3ヶ月分) |
家具・施術道具一式 | 〜50万円 |
広告費 | 〜20万円 |
運転資金 | 〜50万円 |
合計 | 〜150万円 |
賃貸物件で開業する際の初期費用は、150万円程度はかかるでしょう。
物件を借りる際には、敷金・礼金・仲介手数料がかかるため、最低でも家賃3ヶ月分ほどがかかります。
その他にも施術台だけでなく、最低限の家具を揃える必要があります。また、賃貸マンションは決して集客しやすい立地ではないこともあるので、広告費用もしっかりと予算に入れておきましょう。
訪問マッサージの開業資金
項目 | 費用 |
---|---|
家具・施術道具一式 | 〜10万円 |
広告費 | 〜10万円 |
運転資金 | 〜10万円 |
合計 | 〜30万円 |
訪問マッサージを開業される場合は、初期費用は30万程度で済むでしょう。
家賃がかからないことはもちろん、折りたたみのベッドや必要最低限の施術道具の準備だけで大丈夫です。
ただ、車で移動しなければいけませんので、施術の時間と移動の時間を合わせると収益を大きくすることは難しいかもしれません。
レンタルサロンで開業した場合の資金
項目 | 費用 |
---|---|
改装費用 | 0円 |
家具・施術道具一式 | 0円 |
広告費 | 〜20万円 |
運転資金 | 〜20万円 |
合計 | 〜40万円 |
レンタルサロンでの開業に必要な費用は、40万円程度を見込むと良いでしょう。
レンタルサロンは、すでに施術台のほか必要最低限の設備が整っています。時間単位でレンタルすることができるため、施術毎に料金を支払えばいいため無駄がありません。
自宅では開業できないし、店舗を持つのはリスクが大きい…と感じる方に向いています。
マッサージサロン開業時におすすめな集客方法
ホットペッパービューティー
ホットペッパービューティーと聞くと、ヘアサロンや美容サロンをイメージする方が多いかもしれません。
しかし、ホットペッパービューティーはマッサージや整体などの広告を出すこともできます。
ただ、鍼灸院など一部は掲載できないこともあります。マッサージサロンの開業を検討している方は、一度ホットペッパービューティーに掲載できる業種かどうか問い合わせてみるとよいでしょう。
ポスト投函
ポスト投函は、開業前や開業したばかりの時に周辺エリアの方にアプローチすることができます。また、web広告をあまり見ない高齢者の方が多く住んでいる場所だと効果が高いです。
チラシに10%OFFクーポンといった割引特典をつけることで来店を促進することができます。
SNSで発信
最近ではインスタグラムやTikTokを活用して宣伝するサロンも増えています。
実際にうまく活用しているマッサージ系のサロンは、体の不調を抱えるお客様の疑問に答えたり、ストレッチやトレーニングの方法を解説していたりなど情報発信を積極的に行なっています。
お店の認知度を広げるだけでなく、固定のファンの方も生まれるため非常に有効な方法です。
徐々にSNSを通しての予約も増えているので、予約システムとの連動SNSから直接予約ができるようにもなっています。
SNSは無料で運用ができるので、積極的に活用しましょう。
サロンのHPを制作する
お客様の信用度を高めるためにホームページを制作することも有効です。
SNSでの情報発信は投稿を重ねるごとに表示順位が落ちてしまったり、お客様が知りたい情報にアクセスするまでに時間がかかってしまうことがあります。
ホームページでは、必要な情報をわかりやすくお客様に伝えることが可能です。また、ブログをうまく活用することで、googleやyahoo!の検索で、多くの方に見てもらえると宣伝効果もあります。
本格的にwebでの広告を検討している方はホームページの制作も検討してみましょう。
まとめ
今回はマッサージサロンの開業を検討している方向けに、必要となる資格、初期費用、広告の方法について解説しました。リラクゼーションサロンは、店舗での経営の他に自宅や賃貸マンションでの開業も多いです。
しかし、開業に特別な資格が必要ないことから、開業の難易度が低く競合店舗が多いとも言えるでしょう。しっかりと開業前から集客対策を行い、どのように顧客を獲得するのか考えることが大切です。
弊社では、開業段階のアドバイスはもちろん、経営開始後に月一での訪問を行い、経営や集客面で徹底的にサポートいたします。
集客の方法や開業する際の疑問がある方は、無料でご相談可能ですのでお気軽にお問い合わせください。
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