ネイリストとしてスタッフで働いている方は、「自分のサロンを持ってみたい!」、「自宅サロンを開業してみたい!」のように、将来的には独立を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、「独立した場合の収入はいくらくらいになるのだろう?」と疑問を持っている方に向けて、開業パターン別の収入目安について紹介します。
CIN GROUPでは、これまで個人サロンを含み約3,000店舗以上の美容サロンの集客/経営サポートを行ってきた実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
目次
知っておこう!独立してネイルサロンを開業するパターンは?
独立を検討した際に、ネイルサロンの運営に絞ると主に3パターンに分けられます。
- 店舗運営
- マンションでの運営
- 自宅サロンでの運営
それぞれについて解説します。
店舗を借りてネイルサロンを経営
商業施設や雑居ビルなどのある程度の広さの場所を借りて運営するパターンであり、「自分の店舗を持ちたい!」という方に最もおすすめの方法です。
店舗を借りる場合は、周辺施設で賑やかな場所ならば、店舗の存在を認知してもらいやすいでしょう。
お客様目線でも『ネイルサロン』であることをわかりやすく伝えられるため、最も集客しやすい運営スタイルです。
店舗の契約や内装の変更など、開業までにある程度の資金が必要になるため、本格的なネイルサロン運営を目指す場合の方法とも言えます。
マンションでの経営
ネイルサロンは、開業のために特別な資格や保健所への申請も必要ないため、賃貸マンションでもネイルサロンでの経営が可能です。
店舗運営よりも、営業場所や広さの選択肢も多く、初期費用も店舗運営よりも初期費用を抑えられます。
とはいえ、店舗運営よりは集客難易度が上がるため、ターゲット層が多く住む場所を選ぶことがポイントです。
しかし、賃貸マンションは不特定多数の方の出入りや運営を禁止しているケースもありますので、契約時に確認しておきましょう。
自宅サロンでの経営
ネイルサロンは広いスペースが必要ないこともあり、自宅の空き部屋を利用して開業する方も多いです。
家賃がかからないことが大きな特徴で、すぐに独立できることが魅力的でしょう。
職場までの移動もかからず、育児や家事の合間でも活用できることから主婦層の方でも選びやすい働き方を実現できます。
一方で、生活感が出やすい点、集客が難しいなどの経営面での問題に加え、セキュリティーや家族のプライバシーの問題も考慮しなければいけません。
自宅サロンに行きたくないと思っている方も少なくなく、お客様に選んでもらえるサロン作りが重要な課題です。
個人経営の収入目安はどのくらいなのか?
運営スタイルを理解したところで、それぞれの収入目安はどれくらいなのかについて解説していきます、
それぞれで収入目安は大幅に変動するだけでなく、ご自身の理想や目標を考慮しながら、どの運営スタイルを選ぶべきかなどを意識しながら見てみると良いでしょう。
経営者(ネイルサロンオーナー)の収入目安(取り分)
店舗運営の場合において、運営スタイルを考慮した収入目安は下記の通りです。
- スタッフを雇う場合:0〜250万円/月
- 一人(個人)で経営する場合:25〜60万円/月
スタッフを雇い入れる場合は、サロンの規模によっても大きく異なりますが、稼ぐ人は数百万円を稼ぐ方もいらっしゃいます。
ただ、店舗運営の場合は、初期コストや人件費の支払いが必要のため、軌道に乗るまで売上が少ない状態が続くことで、赤字のリスクがあることも忘れてはいけません。
個人サロンの場合は、広い場所を借りる必要がなく、人件費の支払いもないため、赤字のリスクはスタッフを抱える場合よりもリスクは小さいです。
しかし、自分一人で売上をたてることになるため、収入の限度額も同時に低くなってしまいます。
収入だけでなく、あなたの理想の働き方や、将来の目標や夢を考慮して決めると良いでしょう。
賃貸マンションでの収入目安
賃貸マンションでの収入目安としては、20〜40万円ほどが平均となります。
想定売上は、集客数5名/日 × 客単価(5,000円)× 営業日数25日 = 625,000万円程度。
主な経費としては、家賃/光熱費/ネイル商材/宣伝広告費が中心となり、約20〜25万円前後を想定すると良いでしょう。
自宅サロンオーナーの収入目安
自宅サロンのオーナーの収入目安としては、20〜30万が平均となります。年収換算すると240〜360万円程度です。
【想定売上】集客数 3名/日 × 客単価 5,000円 × 営業日数20日 = 300,000円
【経費】商材費用や宣伝広告費 約100,000円
自宅サロンと言っても、商材費用や宣伝広告費はもちろん、家賃相当の経費や光熱費も経費として計上することができます。
集客難易度が高いですが、ランニングコストやリスクを抑えられますし、ライフスタイルに合わせて運営できることが大きな魅力です。
ネイルサロン勤務と個人経営の収入を比較するとどのくらい違う?
ネイルサロン勤務の場合の年収は、求人ボックスによれば383万円とされており、正社員のボリュームゾーンは288〜331万円です。
美容系は指名制で人気のあるネイリストの場合は、年収600万円を超えることも稀にありますが、スキルや経験の他にも、接客スキルなども収入に大きく関わります。
一方の個人経営は正確なデータはありませんが、弊社クライアント情報をざっくりとまとめると、400〜500万円くらいがボリュームゾーンです。
もちろん経営がうまくいっているサロンとそうでないサロンで開きはありますが、スタッフ時代よりは稼げている方が多いと言えるでしょう。
儲かる?儲からない?サロンの立地で個人経営収入はどう変わる?
サロン運営での収益を伸ばすためには集客が重要となりますが、その中で独立時に決めることになる立地にポイントを絞って紹介します。
中心地や駅周辺などの場合
メリット | デメリット |
---|---|
・集客しやすい | ・家賃が高い ・競合が多い |
中心地や駅周辺での開業の場合、圧倒的なメリットは集客のしやすさです。
駅から近いというだけでターゲットとなる人の数を増やすことができますし、目に入りやすいことからお店の存在を知ってもらえるきっかけが多いため、プロモーション費用を削減できます。
駅周辺に他の店舗が多くあれば、買い物や用事ついでに寄ってもらいやすくなるため、定期的に通ってもらえる可能性も高くなるでしょう。
一方のデメリットは、家賃が高くなることや競合数が多いことです。
駅から5〜10分変わるだけでなく、家賃が20〜30%安くなったり、車が必要な距離ならば半額程度まで家賃が落ちることも珍しくありません。
そして、集客しやすいということは競合が集まりやすくもあり、戦略的に対策をしなければ他店にお客様を取られてしまうこともあるでしょう。こうした理由から、大手サロンやスタッフ数の多い店舗が立地の良い場所にあることがほとんどです。
地方や田舎などの場合
メリット | デメリット |
---|---|
・家賃が安い 利益率が高い |
・ターゲット層が少ない |
田舎や郊外で開業するメリットは、家賃が安くリスクが少ないことです。
また、意外なことに施術料金は競争率が高い都会と同じくらいか、少し高くても予約が入るため、収益性が良いのが魅力的でしょう。
しかし、一方で集客見込み客が都会と比較すると少ないことから、店舗を認知してもらう対策、口コミからリピーターを確保していくことを強く意識して運営していく必要があります。
ネイルサロンの今と将来性は?
ネイルサロンの今と廃業率
ネイルサロンに限らず美容業界は、開業してから1年以内に倒産する確率が3割、3年となると9割近くに上ります。
つまり、3年以上経営を続けられるのは1割程度です。
ネイルサロンは特別な資格がなくても開業、施術できることから競合数が多く、生き残ることが大変な業界と言えるでしょう。
さらには、高単価で施術を受けることが難しく、集客数を伸ばすことができなければ安定して経営を行うことが難しいのです。
参考:ネイルサロンの倒産が増加、過去最多を更新 店舗急増で競争激化、コロナ禍の直撃が追い打ち
ネイルサロンの将来性
上の項目では、ネイルサロンが生き残ることが大変だということについて説明してきましたが、将来性はあるのでしょうか?
2023年に発行された『ネイル白書』によれば、コロナ禍以降の2021年の推移は下記となります。
【2021年】1,868億円
【2022年】2,040億円 (約9%UP)
【2023年(想定)】2,115億円 (約3.5%UP)
急激に需要が伸びているわけではありませんが、右肩上がりで順調に成長していると言えるでしょう。
2024年現在では、女性だけでなく男性もネイルをする方も増えてきているので、ネイル市場は継続して伸びていくことが想定されます。
ネイルは長期的に人気な業界であり、より多くの方にネイル習慣が身についていけば明るい未来となるでしょう。
参考:【最新刊:2023年1月発行!】ネイル産業の「今」が分かる一冊「ネイル白書2023」
ネイルサロンの経営を失敗しないようにするためにはどうしたらいい?
戦略的に集客対策を行う
集客対策は、どのネイルサロンの運営形態でも必要となり、売上に直結する顧客数に大きく影響します。
集客対策と聞くと、新規顧客を増やすためだと思われるかもしれませんが、リピート率を高めることも意識しなければなりません。
- ホットペッパービューティーなどの予約サイト
- 無料のSNSアプリの活用
- ホームページ運営
- ポスティング
一般的な集客方法としては、上記のようなものが挙げられますが、サロンの課題や予算に応じて使い分けたり、組み合わせることがポイントです。
無料のSNSアプリで情報の発信、拡散による店舗の認知、ホットペッパービューティーで予約を促す…など、一連の流れを意識しましょう。
ホットペッパービューティーでは、新規集客だけでなく、顧客管理機能が充実しているため、リピート率の改善のための分析ツールとしても活躍するので、利用を検討してみてはいかがでしょうか。
売上だけでなく利益を意識する
経営において売上額を伸ばすことが大切ですが、それ以上にどのくらい利益を伸ばせるのかも非常に大切なことです。
簡単に表すと『利益 = 売上 – 経費』という式で説明できますが、売上額を伸ばすことができてもそれ以上に経費が大きくなってしまうと、残る利益は少なくなってしまいます。
個人サロンならば残る利益が自分の収入、店舗経営ならばオーナーの取り分と言えるので、定期的に経費の見直しをすることが重要です。
しかし必要な経費、特に売上UPに大きく影響する経費は、削減しすぎてしまうと売上の減少の原因となってしまうため注意しましょう。
優秀な人材を確保する
長期的に店舗を大きくしたいと思っている方は、スタッフのマネジメント、つまり優秀な人材の獲得と育成が重要です。
自宅サロンや個人サロンでも、経営がうまい方はスタッフ時代の2〜3倍程度稼げる方もいらっしゃいますが、年収1,000万円以上を稼ぐには一気に難易度が上がります。
経営者として収入を増やし続けるためには、店舗の規模と数を拡大させていくしかありません。
優秀な人材の確保と教育に力をいれていけば、将来的に店長を任せ、経営管理のみに集中することも可能です。
最終的には自分が働かなくても、大きな収入を得られる仕組みとなっているため、大きな収入目標がある方は、優秀な人材の確保が必須と言えるでしょう。
まとめ
この記事では、ネイルサロンの独立方法についてや各パターンでの収入目安について解説しました。
ネイリストは他の業種の平均年収と比べると低い水準であり、独立して今よりも稼ぎたいと思っている方も多いはずです。
また、収入だけでなく理想的な働き方の実現、目標や夢も異なりますので、あなたに合う働き方を目指しましょう。
そして、どのような場合においても、売上を増やすためには集客対策が必須です。
弊社では、ネイルやエステサロンなど2,000店舗様に向けて、ホットペッパービューティーを活用した集客/経営サポートを行ってきた実績があります。
まだ開業されていない方でも、集客しやすいエリアの選定、トレンドを意識したネイルメニュー提案などを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
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