「整体院を開業して経営に不安がある。」、「なかなか経営が安定しない…。」と悩んでいる整体院オーナーは多いのではないでしょうか?
近年では、健康意識の向上を意識している方も多く、在宅勤務による姿勢の悪化を訴える方も増えているなどして整体の需要は高まりを見せています。
しかし、競合店舗が多く、供給数が需要よりも大きくなっているため、安定した経営を維持するのは非常に難しいです。
この記事では、整体院オーナー向けに失敗しない整体院経営のコツ、年収UPさせるために意識しなければいけないことについて解説します。
CIN GROUPでは、これまで2,000店舗以上の経営/集客サポートを行ってきた実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
目次
整体院の経営は厳しい?市場規模と現状について
厚生労働省の令和2年度の調査によれば、治療院の数は全国に14万店舗以上も存在しており、これはコンビニの2倍以上の数です。
参考のデータを見てみると、柔道整復師の資格保有者の増加に伴い、治療院の数も増加傾向であることが分かるでしょう。
ちなみに、整体院は柔道整復師やあんま師などの国家資格をもっていなくても開業できますが、保険の審査が厳しくなっていることから整骨院ではなく、あえて整体院を開業する方も増えています。
しかし、矢野経済研究所の2022年の調査の治療院の売上の推移を見てみると、2017年から2021年の間の業界の売上推移はほぼ横這いです。
つまり、競合数が増えているのに、全体の売上(需要)は大きく変化していることから、1店舗あたりの売上が減少していると言えるでしょう。
このように、整体院経営のレベルは昔よりも上がっており、競合の増加の傾向は今後も続くことが想定されます。
参考:就業あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師及び施術所
参考:柔道整復・鍼灸・マッサージ市場に関する調査を実施(2022年)
整体師はやめとけと言われる理由は?
整体師として活躍していきたい、開業したいと思っている方にとっては、嬉しい話題ではなありませんが「整体師になるのはやめておけ!」と言われることもそう珍しくはありません。
それも、整体師自身の経験談として語られることが多いのです。
経営者として整体師がリアルに感じていることを知っておくことも重要ですので、どのような不満を抱えているのかを把握しておきましょう。
平均年収が低い
求人ボックスのデータによれば、整体院の仕事の年収は正社員で393万円となっており、全業態平均の461万円と比較すると低い傾向にあります。
決して小さくはない差ですので、整体師は稼げないと良く言われているのです。
拘束時間が長い
整体院は個人経営であるケースが多く、労働環境が整っている店舗は決して多くはありません。
例を挙げると、営業時間が9:00〜21:00だとすると、少しの休憩時間を挟んで、一人で施術をこなす場合もあります。
さらには完全週二日制でないところとなると、プライベートの時間を確保できず不満を抱えている方も多いのです。
体力的/精神的にきつい
拘束時間が長いことに加えて、整体師のお仕事は体力を使うため、一日の仕事後の疲労感はすさまじいものです。
また、技術職でありながら顧客とのコミュニケーションも重要なサービス業の側面もあります。お客様のクレーム、他のスタッフとの関係性など精神的にきついと言われることも…。
また、個人で経営されている方にとっては、経営面で不安を抱えている時に、すぐに相談できる環境がなく、孤独感を抱えている経営者も少なくありません。
整体師は開業すると儲かるのか?
整体師の平均年収は、前の項目でもお伝えしましたが、それでも独立開業すれば収入UPを目指せる可能性は高くなります。
もちろん、店舗を借りたり、機材を導入したり、宣伝広告費をかけて集客したりなど運営コストは必要です。
決してリスクはゼロではありませんが、どのように経営をさせるかのヴィジョンを明確にしましょう。
年収1,000万円は目指せる?
良く言われているのは、開業することで、年収1,000万円を目指せるかどうか気になる方も多いです。
整体師で年収1,000万円を超える方は、全体の5%にも満たないと言われています。
割合的には20名に一人が1,000万円を超えているため、簡単ではないけど不可能ではないと言えるのではないでしょうか?
年収1,000万円を超えるためには、技術力以外の能力も大きく関わってきます。
個人経営ならば、営業/集客/顧客管理/売上管理なども全て自分でこなさなければいけません。スタッフを雇う場合は、マネジメントスキルも必要でしょう。
経営者は楽に稼げるというイメージを持つかもしれませんが、決してそのようなことはなく、努力を重ねて実現するのが年収1,000万円という数字なのです。
年収1,000万円を達成するために意識するべきこと
年収1,000万円は、独立しようとしている人の誰しもが目標にしたり、想像したことはあるでしょう。
年収1,000万円を達成するために意識するべきことは、下記のような事です。
- 集客/マーケティングスキルを身に着ける
- 自分ができないこと/苦手なことは誰かに任せる
- 多店舗展開も視野に入れる
まず、前提として売上を伸ばすためには、多くのお客様に来店してもらわなければいけません。そのためには、新規の顧客の増加に加え、リピート率を向上させて常連のお客様を増やす事がポイントです。
後は、なんでも一人で問題を抱える必要はなく、誰かに頼ることも検討しましょう。
事務作業や売上管理など数字が苦手ならば、数字に強い事務専門の方を、集客やマーケティングが苦手ならばそれらに強い人を雇うことも経営上では大切です。
自分だけで全てやろうとすると、余計な時間がかかってしまったり、本来得られた利益を失うことにもなります。
そして、リスクがあるから怖いと思われる方もいますが、多店舗展開も視野に入れることで年収1,000万円の達成の可能性がグッと高くなるのです。
もちろん、独立した直後に新しい店舗を運営する必要はありませんが、経営スキルが身に付き一店舗目を順調に運営できているならば積極的に検討すると良いでしょう。
簡単に言ってしまえば、一店舗のみでの収入が500万円であれば、もう一店舗あれば1,000万円は達成できます。
その分、賃料などの経費は発生してしまいますが、安定して経営できれば1,000万円以上の売上を目指す難易度も下がるのです。
開業してから失敗しないための注意点は?
すでに開業していて思い通りの売上を作れていなくても心配する必要はありません。
これから、しっかりと売上を伸ばすためのコツを実践すれば、着実に売上は上がってきます。
この項目では、売上UPにつながる実践的なことについて解説します。
基本的な集客/マーケティングについて勉強する
最も重要なことは集客とマーケティングの基本を学ぶことです。
売上は来客数×顧客単価で求めることができますが、どのように集客数を増やすか、顧客単価を上げるためにはどのようなことをすれば良いのかを理解しましょう。
治療院業界は宣伝広告費をかけることに抵抗がある方も多いですが、どのような効果を得られるかを理解することが大切です。
例を挙げるとSNSなどの無料のツールを使って、集客したいと思う方もいますが、無料のツールは効果がないか運営に手間がかかり、結果が出るまで時間がかかることを忘れてはいけません。
宣伝広告費5万円かけて、50万円の売上が生まれる可能性があるとしても、手間がかかる無料のツールで10名に届くか届かないかの方法を好む方が多いのです。
悪循環の例としては、価格を落として集客数を増やそうとする方も多いのですが、施術回数は増えたのに売上は変わらないケースも珍しくありません。
専門店要素を強くする
整体は他店との差別化が難しいことが集客が難しい理由の一つです。
メニューの名前がどこの店舗と似たような感じになってしまいがち、あるいは様々なメニューを用意して、全てのお客様のニーズに応えようとしてしまいます。
しかし、全てのニーズを獲得しようとしても集客できないため、何をウリにしているのかを明確にすることが大切です。
信じられない方もいらっしゃるかと思いますが「これをウリにする!」と決めてメニューを売り出すと、アピールしたメニューが全体の8割、他のメニューが2割程度になります。
そのような状態になれば、口コミや評判が売り出しているメニューに関するものになり、専門店だと認識されて予約に繋がるのです。
リピート率を高める対策をする
新規集客を重要視しているオーナーも多いですが、同じくらい大切にしなければいけないのはリピート率を向上させることです。
新規集客は宣伝広告費をかけなければいけませんが、リピートは集客コストをほとんどかける必要はありません。
リピート率を高めるためは技術力はもちろん、顧客とのコミュニケーション、店内の雰囲気や接客委サービスなどあらゆることが項目が挙げられます。
客観的に良い店かどうかを判断するために、口コミやアンケートを実施したり、他の店舗で施術を体験してみることも効果的な方法です。
まとめ
この記事では整体院を経営されている方向けに、売上UPの方法や年収を上げるために意識するべきことについて解説しました。
開業してこれから本格的に経営を始める方、思っているように売上が伸びないと感じている方は、重要なポイントを抑えて対策しましょう。
最後に、整骨院で整体メニューを売り出している方は、あはき法の広告制限によってどのように集客すれば良いか分からないという方もいらっしゃるかと思います。
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