鍼灸院を経営している方の中には「なかなか患者が来ない…。」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
鍼灸院は、同業の整骨院や接骨院、そしてリラクゼーションサロンなどの競合が増加していることもあり、患者の確保が難しいのが現状です。
この記事では、患者が来ないと悩んでいる鍼灸院経営者の方向けに、患者が増えづらい業界問題や経営の要因について解説します。
CIN GROUPでは、鍼灸院を含めてこれまで2,000店舗以上の美容サロンの集客、経営サポートを行なってきた実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
目次
患者が来ない鍼灸業界の特徴
この項目では、患者が増えづらい要因となっている鍼灸院の業界事情について解説します。
来院患者は『医師の同意診断書』が必要になる
最も鍼灸院で患者が増えない原因とされているのは、患者が保険適用の施術を受けるためには『医師の同意診断書』が必要になることです。
鍼灸院の競合となる整骨院や接骨院でも、医師の同意診断書が必要な場合がありますが、急性の捻挫や打撲などの怪我ならば、整骨院に直接来院して保険適用の施術を受けることができます。
- 【鍼灸院】病院(医師の診察)→鍼灸院での施術
- 【整骨/接骨院】整骨院に直接来院しての施術
患者が保険適用の施術を受ける場合は上記のような流れとなり、鍼灸院の方が病院に行って、医師の診察を受けてからでないといけません。
つまり、整骨院や接骨院よりも施術までにワンステップ多い段取りが必要となるのです。
怪我をした方はなるべく早く治療を受けたいと思うのが普通ですので、整骨院や接骨院を選ぶのは自然な流れでしょう。
業界全体で競合が増えている
令和2年(2020年)に行われた厚労省の調査によれば『はり、きゅうを行う施術所』の数は32,103件となっており、10年前の平成22年(2010年)の21,065件から急増しています。
データを見てみると、2年ごとに2,000件ペースで増えており、年々競合数が増加していると言えるでしょう。
鍼灸院以外の整骨院や接骨院、そして資格がなくても運営できるリラクゼーションサロンを合わせると、コンビニの件数よりも多いと言われています。
高齢化社会による需要の伸びを考慮しても、鍼灸院や競合となる店舗の増加は、患者を増やしたいと思っている経営者にとっては大きな悩みの種となるのです。
参考:厚労省「令和2年衛生行政報告例」から読む治療院の未来
患者が来ない鍼灸院ごとの課題
業界全体で患者が増えない要因を解説したところで、この項目では鍼灸院ごとに抱える問題について解説します。
すでに明確な課題点がある場合は早急に対策が必要です。
しかし、意外にも「なぜ集患できていないのか」に気づいていない方も多いため、まずは要因を把握することが対策を始める上で大きなポイントとなります。
患者が来ない原因① 施術レベルが低い/対応が悪い
まず、初歩的な問題として挙げられるのは、施術レベルが低かったり、スタッフの対応が悪いことでしょう。
鍼灸院は、お客様を相手にするサービス業の側面をもっているため、施術レベルと接客の質の両方が求められます。
両方の質を高めるために、スタッフ全体で施術レベルを統一するためのマニュアル、接客の質を高めるための研修を実施すると良いでしょう。
実際に患者にアンケートを取ってみたり、Google Mapの口コミを見ることでリアルな評判を確認することができます。
患者が来ない原因② 認知度を広めることができていない
2つ目の問題は、鍼灸院の存在を知ってもらえていないです。
どれだけ施術レベルが高く、接客が良くても鍼灸院の存在自体が利用者に知られていなければ選ばれることはありません。
保険適用のメニューのみの場合は、患者の大半が周辺エリアに住んでいる方のみとなりますので、治療院の存在を広めることが大切です。
特に、大通りではなく人目につきにくい、ビルの2階以上などのアクセスが悪く、自然と目に入る場所でない場合は認知度を高める対策を行いましょう。
周辺エリアに特化する場合は、チラシを配ったり、地域の情報誌に掲載を依頼すると良いかもしれません。
患者が来ない原因③ 患者のニーズを把握できていない
3つ目の問題点は現代の新しい鍼灸のニーズを把握していないことが挙げられます。
鍼灸院で保険適用となる施術を行う場合は、五十肩や神経痛の方などが対象となります。
前の項目でもお伝えしたように、高齢化社会で需要の伸びは想定されるものの、競合店舗が増えているため、保険適用のみの施術で売上を伸ばしていくのは難しいです。
鍼灸院で売上を伸ばしているところの多くは、保険適用だけでなく自費診療に力を入れているところがほとんどです。
特に、若い女性をターゲットとした美容鍼は、継続的な来院と単価UPが期待できるメニューとして注目されています。
自費施術で効果やサービスの質を体験してもらうことで、保険を利用する場合においても選ばれるやすくなることで安定した集患が実現するのです。
下記の記事では美容鍼の需要について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
患者が来ない原因④ 患者の予約までの流れを把握できていない
患者が来ない原因の最後は、患者がどのような流れで来院するのか?を具体的にイメージできていないことです。
大まかに患者が来院するまでの流れをまとめると、下記のようになります。
- 【認知】店舗の存在を知る
- 【興味/関心】行ってみたいと思う
- 【比較/検討】良い場所なのかを判断する
- 【予約/来院】実際に行ってみる
上記の流れを具体的にイメージした上で、どこかのポイントで課題点が見つかるでしょう。
先ほど紹介した認知の部分なのか、行ってみたいと思わせるようなアピールができていないのか、予約しやすいようにネット予約や電話問い合わせの動線を設置できているのか?を確認してみましょう。
患者を増やすためにはWEBの活用が必須!
現代の集客対策ではWEBの活用が必須になっています。
- 認知度の向上
- 情報掲載の量と質
- 予約の利便性
これら全ての問題を解決するためには、WEB集客の活用は避けては通れません。
今の時代では必要な情報を集め、他の治療院と比較してから来院する方が増えています。情報を集める方法は、基本的にインターネット上で掲載されている情報です。
ホームページで公開されている情報を集め、口コミサイトで施術レベルやサービスの質を確認し、そのままネット予約…という一連の流れが全てWEB上で完結します。
例えば、店舗情報の掲載、口コミ、ネット予約ができる『ホットペッパービューティー』などの活用が挙げられるでしょう。
利用しているユーザー数が3,000万人を超える日本で最大の集客サイトです。
集客対策はもちろん、顧客管理と売上管理システムの『サロンボード』によって詳細な分析を行うことができるため、経営対策にも有効活用できるでしょう。
さらには、専任の担当者もついているため、集客や経営について気軽に相談できることも魅力の一つです。
集客や経営に困っている方は、ホットペッパービューティーの掲載も検討してみると良いでしょう。
下記記事では、鍼灸院のWEBを活用した集客対策について詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
まとめ
この記事では、患者が来ないと悩んでいる鍼灸院オーナーの方向けに、原因や集患方法について解説しました。
業界特有の問題や競合数の増加、そして各鍼灸院が抱える問題について解説しましたので、課題点を把握しながらどのように対策をしていくのかを検討しましょう。
安定して継続的に集患するには、新規の方だけでなくリピート集客も必要です。
リピート率の分析、新規顧客数の伸びなどの管理なども必要となるため、予約システムも利用できる集客サイトなどをうまく活用しましょう。
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