柔道整復師の資格を持っている人は、独立開業を検討している方も多いのではないでしょうか?
求人ボックスのデータによると、柔道整復師のスタッフ平均年収は373万円と言われています。
独立することで年収UPを目標にしている方もいれば、開業は失敗が怖いと感じる方も多いです。
この記事では、柔道整復師の方で開業を検討している方向けに、独立方法や開業に必要な条件について解説します。
CIN GROUPでは、これまで整骨/接骨院を含む約3,000店舗以上の美容サロンの集客、経営サポートを行ってきた実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
目次
柔道整復師が開業するのに必要な3つの要件
柔道整復師が開業するためには、下記の3つの要件が必要です。
- 柔道整復師の資格
- 実務経験
- 施術管理者研修
それぞれについて各項目で解説します。
柔道整復師の資格
当たり前のことですが、柔道整復師の資格を持っていることは大前提です。すでにご存知の方も多いですが、資格取得の流れをまとめると下記のようになります。
- 学校/養成施設で99単位(2.750時間)を履修した上で卒業
- 国家試験で必修問題80%かつ各試験科目60%で合格
- 柔道整復師名簿に申請し、柔道整復師免許証明書をもらう
- 整骨院や接骨院で経験を積む
上記の流れを確認した上で、必要なことを進めましょう。
実務経験
2018年3月までは実務経験がなくても、柔道整復師の資格があれば独立することができました。しかし、2018年4月以降は下記の表の通りの実務経験が必要です。
届出期間 | 実務経験の期間 |
---|---|
2018年4月〜2022年3月 | 1年間 |
2022年4月〜2024年3月 | 2年間 |
2024年4月以降 | 3年間 |
2024年11月編集時では、一番下の3年間が基本となります。
これから独立を検討している方は、上記の実務経験の規定を満たしているかどうか確認しましょう。
施術管理者研修
実務経験に加えて、2日間の施術管理者研修が必須です。研修は土、日及び祝日を使用し連絡した2日間で合計16時間となります。
【スケジュール】
1日目: 9:30〜18:20
午前/セクション1 「職業倫理」
午後/セクション2 「安全な臨床」
2日目: 9:30〜18:20
午前/セクション3 「適切な施術所管理」
午後/セクション4 「適切な保険請求」
柔道整復師の開業の選択肢は?
柔道整復師は国家資格であるため、下記の3業態の中のいずれかを選んで開業される方が多いです。
- 整骨院
- 接骨院
- マッサージ院
ほとんどの方が、整骨院や接骨院の形式で開業される方が多いです。
ちなみに、厚生労働省のデータによれば、2010~20年の10年間で柔道整復師の数は50,428人から75,786人の約50%増、柔道整復の施術所は37,997件から50,364の約32%増となっています。
競合店舗数が増えていることを頭に入れながら、どのように他院との差別化が失敗しないために重要なポイントです。
柔道整復師そして開業した後の想定年収
柔道整復師の正社員の年収データは冒頭で記載しましたが、開業した経営者の年収がわかるデータはありません。
しかし、開業した後の想定年収は非常に幅があり、年収1,000万円も夢ではないでしょう。
そのためには、いかに集客できるのか、利益率の高い施術を多く受けてもらえるかどうかが重要なポイントです。
開業しても儲からない?
開業しても儲からないと言われる大きな理由は、2018年には93件の整骨/接骨院が廃業していることから、経営が上手くいっていない院が多いからでしょう。
経営が上手い院と、経営に苦しんでいる院が多いことから、経営スキルの差が浮き彫りになっています。
柔道整復師の開業でも失敗しないために必要なスキル
初めての柔道整復師の開業で失敗しないためには、下記のような経営スキルや準備が必要となります。
- 開業前の入念な準備/想定力
- 集客・マーケティングスキル
- 接客サービススキル
- 顧客・予約管理スキル
- 技術力
- 資金管理スキル
などなど…。
挙げれば切りがないのですが、代表的な項目は上記のようなことが挙げられます。
得意不得意もあれば、個人で経営される方も多いため、全部のことをしっかり身に着けることは難しいかもしれません。
売上に直結する集客対策、ネット予約の導入や顧客管理システムの導入など業務効率を良くするためには、ホットペッパービューティーの導入がおすすめです。
実際に開業するには?必要な基準や各届出について解説!
こちらの項目では、柔道整復師の資格を持った方が治療院を開業することを想定して、必ず踏まないといけない手順や、条件について解説します。
開業資金を調達する
まず、独立を検討しているならば、開業までにどれくらいの資金が必要かどうか把握しておく必要があります。
- 店舗資金:200〜300万円
- 内外装資金:200〜300万円
- 機器/備品費:150〜300万円
- 初期集客資金:100万円程度
上記をまとめると、650〜1,000万円程度はかかることを見込んでおきましょう。
また、上記の想定は初期費用ですが、毎月の固定費の6〜12ヶ月分は用意しておかなければいけません。開業してから数ヶ月間は固定客がいない状態から始まるので、赤字経営でも耐え切れるくらいの資金は用意しておくことが大切です。
初期費用と予備資金を合わせるとかなり大きな額になりますが、必ずしも開業前の段階から全額自己資金で用意しておく必要はありません。
日本政策金融公庫の『新創業融資』、助成金や補助金などをうまく活用して資金調達しましょう。
スタッフを雇う予定がある場合などは、弊社でも助成金の申請サポートが可能ですのでお気軽に下記のバナーからお問い合わせください。
開業予定地を決める
十分な資金を調達できそうな段階では、開業場所も決めましょう。
整骨院は自宅の一部を施術室として使う方も多く、一軒家を購入するのに合わせて開業する方も多いです。
初期費用やランニングコスト、集客のしやすさを考慮して開業場所を決めましょう。
保健所に開設届の提出
治療院を開業するためには、パーテーションの有無や施術スペースの広さ、床材などの条件が課せられています。
開設届は、開設後10日以内に必要書類を添付した上で、管轄の保険上に提出しましょう。
保健所の検査もありますので、この条件を守ったうえで内装工事をしなければいけません。
各自治体によって細かい規定は異なりますので、出店予定エリアの保健所のホームページを確認しましょう。
弊社ではエリアにもよりますが、物件や内装工事業者の紹介も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
受領委任取扱い契約の届出
保険の申請を行うために、エリアの厚生局に受領委任取扱い契約の届け出も忘れずに行いましょう。
柔道整復師団体に加入することで、手間のかかる申請を代行してもらえることもあるので、加入もおすすめです。
税務署に開業届の提出
たとえ一人で経営を始める場合でも、税務署に開業届を提出しなければいけません。
事業を開始してから1か月以内に『個人事業の開設・廃業届出書』を提出しましょう。
個人事業主の方は、青色申告書の提出をしておくことで、確定申告時に税額控除を受けられるメリットもありますので忘れないでください。
まとめ
この記事では、柔道整復師として開業するために押さえておくべき基本知識について解説しました。
まだ資格を取ったばかりの方は2024年4月以降、実務経験が3年以上必要となるので、すぐに独立することはできません。
そして、独立してからすぐに稼げるようになるわけではなく、集客対策をしなければ新規顧客の獲得ができずに、1年以内に閉業となってしまうことも珍しくないです。
しっかりと集客対策を行なった上で、安定した集客を目指しましょう。
2023年11月からホットペッパービューティーでは、柔道整復師向けの『あはき柔整プラン』が開始されました。これから開業を検討していたり、集客に悩まれている方は下記のバナーからお気軽にお申し込みください。
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