近年、健康志向の方が増えていることもあり、フィットネス業界が盛り上がりを見せる中でヨガスタジオも注目されています。
ヨガ経験がある方は、ヨガスタジオの開業や教室を開いてみたいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
そこでこの記事では、ヨガスタジオの開業を検討している方向けに、開業方法や必要資金について解説します。
CIN GROUPでは、ヨガスタジオを含み2,000店舗以上の美容サロンの集客/経営サポートを行ってきた実績がありますので、ぜひ参考にしてください。
ヨガの開業には資格が必要?
『ヨガインストラクター』の肩書を得るために必要な国家資格はありません。
そのため、誰でもヨガインストラクターと名乗ることができますし、開業も可能です。
しかし、独立する際には知識や経験、実績がなければ集客することは難しいため、多くの方が民間のヨガインストラクターに関する資格を取得しています。
開業を検討している方はすでに所有している方も多いとは思いますが、まだ資格を持っていない方で将来的に開業を検討している方は、資格取得を目指してみても良いでしょう。
下記記事ではヨガインストラクターに関する資格について紹介しているので、併せてご覧ください。
ヨガの開業について
ヨガの種類
ヨガと言っても、様々なヨガのスタイルがあります。どのようなヨガスタジオを開業するかによって、開業資金も異なってきます。
- 一般的なヨガ(常温)
- ホットヨガ
- フローティングヨガ
大きく分けると上記のようなスタイルに分かれ、それぞれ必要となる設備が異なります。
一般的な常温ヨガスタジオの場合は、ある程度のスペースとヨガマットがあれば開業できるため、比較的簡単です。
しかし、ホットヨガの場合は温度調節が可能なヒーターや加湿器、本格的なスタイルならば岩盤を用意しないといけないなど費用は大きくなるでしょう。
ホットヨガやフローティングヨガのような特殊な設備が必要となる場合は、フランチャイズ契約を結んで開業する方法も検討した方が良いかもしれません。
ヨガの独立/開業スタイル
独立するときはヨガスタジオでの開業だけでなく、オンライン講師やフリーランスとして活動している方も多いです。
ヨガスタジオは比較的広いスペースが必要となるため、専門のスタジオを用意できる方は少なく、レンタルスペースを借りて教室を開催する方も珍しくありません。
様々な起業スタイルがありますが、自身のライフスタイルや資金などを考慮しながら最も合うものを選択しましょう。
自宅でヨガ教室は可能?
ヨガスタジオ兼自宅を開業するのは可能かと疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
ヨガインストラクターは特別な資格がなくても大丈夫ですので、自宅でも問題なく開業することができます。
自宅での開業の場合は、開業資金やスペースのレンタル代金を削減できることが魅力的です。
ただ、ある程度の広さが必要になるためリビングを使用する場合が多く、家族のプライバシーやレッスンの時間が限定されてしまうことも考慮しましょう。
参考:『自宅ヨガスタジオ』狭くてもリラックスの空間をつくる。
ヨガスタジオを開業するための資金
この項目では。開業スタイルに応じて開業前にどのくらいの資金を用意しておくべきなのかについて解説します。
テナントを借りる場合
ヨガスタジオと聞いて真っ先に浮かぶ方法としては、テナントを借りての営業でしょう。
テナントを借りて営業する場合は、初期費用として家賃の6~12か月分が必要となります。例えば、家賃が20万円だとしたら、120~180万円ほどでしょうか。
金額が大きくなる理由としては、手数料のほかに保証料が発生するためです。
テナントのメリットとしては、立地や広さを自由に選ぶことができるだけでなく、大型の機材も導入可能な点が挙げられます。
反対に、初期費用と運転コストが発生するため、本格的な経営を目指す方に向いている開業方法です。
レンタルスペースを利用する場合
ヨガスタジオは、広いスペースと大きな鏡が必要など、テナントで経営するには費用がかかりすぎる場合に選択肢に挙げられるでしょう。
費用としては、東京の駅近では、1時間あたり2,000円程度が相場です。
レッスンに併せて広さや場所を自由に選ぶことができますし、ヨガマットを参加者に持参してもらう形ならば、準備にも手間がかからずに経営を開始することができます。
デメリットを挙げるとするならば、決まった場所で運営しない場合に広告を出しづらい、音響を使用する場合は設備の確認が必要な点などです。
レンタルスペースの中には、決まった曜日や時間を決めて定期利用ができたり、設備が充実しているところもあるので、一度確認しておくと良いでしょう。
開業前に顧客を獲得したり、フリーランス的な働き方をしたい方におすすめの方法です。
自宅で開業する場合
先に述べたように、ヨガスタジオは自宅での経営も可能なため、十分な広さを確保できるならば自宅での経営も選択肢の一つでしょう。
- 通勤する必要がない
- 初期費用/運転費用がほぼない
- 水道/光熱/通信費も経費計上できる
- すぐに開業することができる
上記のようなメリットが挙げられますが、住所を知られることもリスクや、家族の協力を得る必要もあるでしょう。
立地によっては集客しづらいことも考えられますし、営業時間も限定的になることも考えられます。
開業する前の段階で実績作りのためであったり、副業や趣味として経営される方に向いている方法です。
ヨガスタジオ経営者の年収/収入は?
ヨガスタジオを経営している方の収入について公表されているデータはないのですが、約350万円と言われています。
正社員としてヨガインストラクターと大きな違いはない年収となりますが、自由に働くことができることを魅力ポイントとして捉えている方が多いです。
中には、Youtubeで人気になったり、オンライン教室を開くなどして、多くの顧客を獲得して収入を大幅にUPさせている方もいらっしゃいます。
稼ぐ経営者の場合は、年収1,000万円以上も夢ではなく、上限はないと言えるでしょう。
収入のイメージ
1レッスンあたりの料金としては、2,000~3,000円が相場となるため、1レッスンの平均参加人数とレッスン数から売上をイメージすることができます。
毎月の固定費と変動費を合わせた経費を引いて、利益を計算することができるので、各経営スタイルでの収入イメージを見てみましょう。
テナントでの経営の場合
【料金】2,000円
【参加者数】8名/1レッスン
【開催数】5レッスン/1日
【1日の売上】2,000(円) × 8(人) × 5(回) = 80,000円 (240万円/月)
※毎日経営した場合の想定
家賃やスタッフの人件費が100万円ほどかかると想定したら、約140万円が利益として残るイメージです。
レンタルスペースでの経営の場合
【料金】2,000円
【参加者数】5名/1レッスン
【開催数】2レッスン/1日
【1日の売上】2,000(円) × 5(人) × 2(回) = 20,000円 (44万円/月)
※週5日(22日)経営の場合
レンタルスペース代金が1日当たり5,000円だとすると、1日で15,000円の売上、月にすると33万円程になります。
自宅での経営の場合
【料金】2,000円
【参加者数】3名/1レッスン
【開催数】2レッスン/1日
【1日の売上】2,000(円) × 3(人) × 2(回) = 12,000円 (10.8万円/月)
※週2日(9日)経営の場合
自宅の場合、あまり多くのレッスンを開催することはできないことを想定して、週に4レッスンと想定すると、毎月10.8万円の売上となります。
費用は発生しないため、売り上げた分だけ利益となるイメージでしょうか。
収入を増やす方法
ヨガインストラクターとして収入を増やすコツをまとめると下記のようになります。
- リピート率を高める
- 複数の働き方を組み合わせる
- ファンを増やす(SNSや動画の活用)
まず、どの業態にも当てはまることですが、長期間リピートしてくれる顧客を増やすことは、将来的な利益を増やすために重要な指標となります。
方法としては回数券をお得な価格に設定したり、優良顧客向けのタオルの無料貸出サービスを提供することなどでしょう。
また、個人で働く場合には、自宅×レンタルスペース、レンタルスペース×オンラインのような働き方を組み合わせることが有効です。
自宅の場合は、営業時間の制限や信頼できる人以外を呼び込むのは不安という懸念点もあるでしょう。
そのような時には、家族がいる時間や初めての方はレンタルスペースを使用する、といった使い分けができます。
最後に、年収1,000万円を超えている方は、個人のファンを多く獲得している方です。
Youtubeなどに動画を継続して投稿している方などは、固定のファンがついており、オンラインでの収益はもちろん、全国に出向いてレッスンを行う方もいらっしゃいます。
ファンが多くなると1レッスンあたりの単価も高くなりますし、集客がグッと楽になるので、SNSや動画で発信活動を行うことがポイントです。
ヨガスタジオを開業するまでの流れ
開業方法/スタイルを決める
まず、これまで解説したようなテナントを借りて本格的に経営したいのか、副業のような形で開業したいのかなどを明確に決めましょう。
自身のライフスタイルや長期的な目標はもちろん、リスクを考慮することも大切です。
そして、余裕があればどのような顧客を獲得したいのか、あなたのヨガスタジオのコンセプトは何か?を考えておきましょう。
例を挙げると、女性をメインターゲットにしてマタニティヨガを強みとして打ち出したり、産後の方向けに骨盤調整ヨガをウリにするなどでしょうか。
コンセプトが明確になれば、メニュー/開業場所/価格設定/集客対策などをスムーズに行うことができます。
資金を調達する
店舗を借り手の経営する場合、物件取得費や内装工事、スタッフの採用などの初期費用が300~500万円ほどかかるでしょう。
しかし、全額自己資金で調達する必要はなく、日本政策金融公庫の新創業融資制度を活用することも可能です。
用意しておくべき自己資金としては、初期費用の3~4割ほどを準備しておくのが目安となります。
物件の契約/内装工事を行う
資金調達ができたら、物件の契約を行いましょう。店舗の契約ができたら、コンセプトに合わせて内装工事も同時に進めます。
ヨガスタジオの場合は、広いスペースでなく、大型の鏡やシャワースペースを用意しましょう。
スタッフを雇う予定ならば従業員向けの事務所、レジ、商談スペースも必要かもしれません。
集客対策を始める
オープン1~2か月前の段階から集客対策を始めましょう。ヨガ教室の代表的な集客方法は下記の通りです。
- 【無料】SNS
- 【無料】Googleマイビジネス
- 【有料】Googleリスティング
- 【有料】チラシ/ポスティング
- 【有料】クーポンサイトでの広告掲載
無料のSNSやGoogleマイビジネスは、最近の集客では欠かすことはできません。
しかし、即効性があるのは有料での広告掲載ですので、目的に応じて使い分けるようにしましょう。
例を挙げると、美容系最大の集客サイトであるホットペッパービューティーは、集客効果が高いだけでなく、売上管理や顧客管理ができる『サロンボード』を無料で利用できるのが魅力的です。
2023年には、ヨガスタジオの集客におすすめの成果報酬型のプランも発表されたので、ご興味ある方は、お気軽にご相談ください。
オープンする/開業届を提出する
ヨガスタジオを開業する際には、個人事業主として運営を開始することになる場合が多いので、運営開始から1か月以内に税務署に開業届を提出する必要があります。
もちろん、レンタルスペースや自宅で開業する場合も同様ですので、忘れずに申請しましょう。
開業届の提出方法については、下記記事で詳しく解説されているので、併せてご覧ください。
参考:開業届の必要書類と出し方とは?開業する際に必要な書類を解説
まとめ
この記事ではヨガスタジオの開業を検討されている方向けに、開業方法についてやオープン前の流れについて解説しました。
独立した後は、集客スキルや経営ノウハウ次第で収入を大幅に増やすことができます。
「集客しやすい開業場所はどこなんだろう…。」、「効率的に集客する方法はないのかな…。」とお悩みの方は、お気軽に弊社までご相談ください。
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